靴屋での試し履きではココを見て!本当に靴ずれしにくい靴の3つのルール

靴ずれを予防するためには、自分に合った靴を選ぶことが大切と言います。でも「自分に合った靴選び」ってけっこう難しい!と思いませんか?

とくにパンプスは、形の関係で脱げやすかったり、ヒールの高さが合わなかったり、悩みもたくさん。自分に合ったパンプスを選ぶには、どんなポイントに気をつければ良いのでしょうか?

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今回は、オーダーメイドパンプスのブランドで500人以上の靴型を制作してきた靴の専門家・島倉和也さんに、靴ずれを予防するための「自分に合ったパンプス選びのコツ」を伺いました。

■コツを教えてくれるのは……
島倉 和也さん:世界初の「サブスクで履くオーダーメイドパンプス」を提供するブランド「AYAME」にて、計測した足形から靴型のデータを作製・3Dプリントするサービスを開発。現在はオーダーメイドパンプス靴型設計最高責任者として活躍中。これまでに500人以上の靴型を作製している。

 

靴ずれしにくいパンプス選び・3つのポイント

自分に合ったパンプスとは、具体的にどんなものなのでしょうか。オーダーメイドパンプスの専門家・島倉さんいわく、「靴選びの際に知っておくべきポイント」は次の3つです。

◆ポイント1:サイズだけでなく「ワイズ」を合わせる

足の寸法には、長さを表す「サイズ」の他に、幅を表す「ワイズ」というものがあります。靴を選ぶときは「24.0cm」といったサイズだけでなく、自分に合ったワイズを選ぶことも大切です。

ワイズはアルファベットで表記され、「A,B,C,D,E,EE,3E,4E,F」の順に幅が広くなります(Aが一番狭く、Fが一番広いです)。ちなみに市販の靴は「C,D,E」が主流です。

自分のサイズとワイズをきちんと知っておくことで、靴選びの失敗はぐっと減らせます。一度、靴屋さんで計測してみてください。

◆ポイント2:ヒールの高さの限界を知る

ヒールが高い靴を履くのが苦手な「足の形」というのがあります。とくに多いのが、足長(足のタテの長さ)が短めのケース。足長が短めの人は、ヒールの高い靴を履くと、かかとからつま先にかけて急な傾斜ができます。すると足が前に滑ってしまうため、どうしても靴ずれを起こしやすくなります。

これは骨格上やむを得ないもの。靴ずれを避けるためには、自分の足の長さ(サイズ)に対する「ヒールの高さの限界」を知っておくことも大切です。

足長(サイズ)に対するヒールの高さは、次の数値を目安にしてみてください。

サイズ22.5cmの場合、ヒールの高さ7cmまで。
サイズ23.5cmの場合、ヒールの高さ8cmまで。
サイズ24.5cmの場合、ヒールの高さ9cmまで。
(※あくまでも目安で、個人差があります)

「どうしても限界以上に高さのある靴が履きたい」というときは、「ストーム」付きの靴を選びましょう。「ストーム」とは靴底全体(もしくはつま先部分)に厚みを入れる加工のことで、高さを出しつつ傾斜をゆるやかにできます。

◆ポイント3:パンプスはフィット感が命!

種類が色々ある靴の中でも、とくにパンプスはフィット感が重要な靴です。というのもパンプスは、紐付きの靴やスニーカーと違って足の甲の部分が開いているため。

足と靴とを固定しにくいのが、パンプスの特徴の一つです。パンプスの場合、紐靴やスニーカーと同じような感覚でゆとりがあるものを選んでしまうと、少しゆるすぎる靴になってます。

靴ずれというと窮屈な靴のイメージがあるかもしれませんが、実はゆるい靴が原因のケースも多いもの。靴の中で足が動いてしまうため、歩くたびに靴と足とが擦れて靴ずれができてしまうのです。

パンプスを選ぶときは、つま先とかかとがピタッとフィットする、ある程度タイトなものがベストです。

 

靴屋さんで試し履きするとき、チェックすべきポイントは?

靴ずれしないパンプス選びのポイントは、「ワイズ(足の幅)」「ヒールの高さ」「フィット感」の3つ。では、実際に靴屋さんで試し履きをするときには、どんな点をチェックしたら良いのでしょうか?

島倉さんによれば、試し履きするときは「履くだけではなく歩いてみることが大切」とのこと。そして歩いてみながらチェックすると良いポイントは、次の3つです。

◆試し履きで歩きながらチェックしたいポイントは……

  1.かかとが脱げにくく、しっかり足についてくるか?
  2.かかとに余分な隙間がないか?
  3.骨が靴と当たっている箇所はないか?

かかとがパカパカして脱げやすかったり、靴が大きすぎて余分な隙間ができてしまうと、靴の中で足が前後に動きやすくなるため、靴ずれも起きやすくなります。また骨と靴とが当たって擦れる部分があると、やはりそこが靴ずれしやすいです。

試し履きする際は、これら3つのポイントをチェックしながら実際に歩いてみましょう。

足に合わない靴を履いていると、靴ずれしやすいだけでなく、外反母趾などの疾患にも繋がります。ポイントをしっかりチェックして、自分の足にぴったりフィットするパンプスを見つけましょう!

取材協力/株式会社crossDs japan
構成・文/豊島オリカ