真夏の〝汗〟と〝におい〟問題をプロが解決!
夏本番。汗が気になる季節になってきた! そこで、読者から寄せられた素朴な疑問を解決するべく、汗のお悩み解決方法を汗界のスペシャリスト、五味クリニック・五味院長に伺いました!
Q1.デオドラント剤の正しい選び方って?
A.〝耳あか〟で、自身の体臭の強さをチェック!
1.強度
綿棒で外耳道を1回こすり、キャラメルが溶けたような耳あかは要注意!
2.軽度~中等度
綿棒が、ただ湿った状態になる耳あかなら軽度。スプレーがおすすめ。
3.弱度
カサカサ状態の耳あかの場合、軽く汗を拭くだけでOK! においもほぼなし。
おすすめのデオドラント剤
■殺菌作用の強い成分配合
■マイルドな殺菌剤配合
■消臭作用のあるシート
Q2.手や足の異常な汗を止めるには?
A.実はそれ、〝心の問題〟かも。
眠れないとき、意識すればするほど眠れなくなるのと同じ。「汗をかいたらどうしよう」という気持ちが、汗として現実になっているのです。汗くらいいいや!という気楽なマインドで」(五味院長)
Q3.足のにおいがくさすぎるんです……。
A.お酢で足浴、でOK!?
「雑菌が繁殖し、皮膚のたんぱく質を分解するのがニオイの主な発生原因。お湯9:酢1の割合で混ぜたもので10分足浴を。細菌のエサとなる角質も軽石でオフするとベター」(五味先生)
■気になったら使ってみるべし!足湯専用の黒酢
血行促進の効果もアリ。
■ティートリーの精油を入れても◎
鼻をスッと通り抜けるようなフレッシュな香り。お湯に数滴入れて足浴すると、抗菌作用でにおいを軽減。
Q4.顔に汗をかく理由って?
岩盤浴などに行ってから顔に汗をかく量が増えたという声が続出。その原因は…
A.〝全身汗〟をかけないために出た代わりの汗かも。
「人間の汗腺は全身に400万~500万個もあります。それらの汗腺はすべて使用されておらず、実際に働いているのは約半分ほど。〝部分汗〟が出る人は、他の汗腺がお休みしている可能性が」(五味院長)
Q5.洋服に汗のにおいが染みついた……
A.つけ置き洗いで、皮脂・たんぱく質を落とす!
「染みついたにおいや色素沈着である黄ばみを落とすには、ニオイ成分に含まれる皮脂やたんぱく質などの、におい分子を洗い流す必要があります。重曹や漂白剤でのつけ置き洗いが効果的!」(五味先生)
Q6.ワキ脱毛後、汗の量が異常に増えた…
A.〝精神性発汗〟が原因かも
「意識がワキに向けられることで『汗をかくのではないか』という不安が、精神的な緊張につながり汗に。また、脱毛針や吸引器具による、汗腺への刺激も理由かもしれません」(五味先生)
■ズレ・不快感の少ない布製ワキ汗パッドが優秀!
貼るタイプのワキ汗パッドは外れやすい!という意見が多数。下着にストラップで固定できる、独立型のタイプがオススメ。
Q7.顔汗をできるだけ止めたい……
A.「おくえい」のツボ押しで汗を抑える!
「体の〝圧迫されている側〟の汗が減って、反対側の汗が増える〝半側発汗〟という反射機能を利用。乳輪から指3本上の位置にあるツボをプッシュすれば、一時的に汗を抑えることができます!」(五味院長)
Q8.汗を拭いても拭いても止まらない…
A.汗をかいてしまったら、湿ったタオルでそっと拭いて!
「かいた汗を、乾いたタオルで拭き取ってしまうのは逆効果! 体温を下げる働きをする汗の機能を阻害してしまい、より汗をかいてしまう可能性も」(五味院長)
Q9.頭皮がにおいます…
A.ゴシゴシ洗いすぎるのはNG!
頭皮には、髪の水分を保つために必要な〝皮脂膜〟という膜があります。毎日激しく髪を洗ってしまうと、皮脂膜を破壊してしまうことも。地肌を傷めることも頭皮のにおいの原因のひとつです」(五味先生)
■シャンプーの正しい選び方は?
「頭皮をしっかり洗ってもOKなシャンプーと、ダメなものがあるので気をつけて。毛穴汚れや頭皮臭には炭酸シャンプーがおすすめ」(Laf from GARDEN 喜多翔吾さん)
Q10.汗をかきたくない。水分を控えれば汗はかかない?
A.腸内環境が悪化し、体臭が強くなることも!
たとえ水分を控えたとしても、体が必要とすれば汗をかきます。脱水を招き、むしろ便秘に。さらに腸内でニオイ物質が溜まって排泄しにくくなり、息や汗腺が臭くなる恐れも」(五味先生)
Q11.体臭を抑える食材って?
A.梅干し! ワカメ! ほうれん草!
「体液を、ニオイ成分である酸性傾向にしてしまう牛肉や卵、赤身の魚を中和する役割があるのが〝アルカリ性食品〟。特に梅干しは体臭予防の王様です」(五味先生)
Q12.〝におわない汗〟にするためには?
A.汗腺トレーニングをすべし!
How to
1.両足はひざ下、両腕はひじ下を10〜15分お湯につけます。手足のみ集中的に温めることで、退化しやすい、脳から遠い位置の汗腺を目覚めさせます。温度は43~44℃。
2.手足高温浴の後は、ぬるま湯か水を足して温度を下げます(38~39℃)。10〜15分半身浴でゆったりリラックスすることで、自律神経のバランスがとれます。
3.汗は洗い流さず、自然蒸発させるのが理想。体を急に冷やさないよう気をつけましょう。2〜3週間続けると、サラサラでにおわない汗に!
教えてくれたのは…
ワキガ・体臭・多汗治療など、〝体臭研究〟を20年以上も前から手がけている、パイオニア的存在。TVや雑誌など、様々なメディアで活躍中。
イラスト/Uca 構成/又吉樹菜 web構成/大嶋美穂 ◆この特集で使用した商品はすべて、本体(税抜)価格です。