雑誌の表紙は「奇跡」から生まれたんです【Oggi編集長インタビュー】

WI ちなみに、この表紙はどんなテーマなのでしょうか?

守屋 編集長になったタイミングで、あらためて『Oggi』をどういう方向性でつくっていくかと考えたとき、“都会で働いている人たちに、ファッションを含めていろいろな情報を発信していきたい”という考えがありました。Oggi読者は、何に対しても前向きでポジティブ。そして、夢や自分がやりたいことをしっかりもっています。そんな人たちに向けているというのを表紙で表現するには、このモデル4人のキャラクターを出すことが重要だったし、この一枚でそれぞれの女性像に落とし込めないか、と思ったんです。丸の内で撮影したのですが、理想としてはニューヨーク(笑)。こういう雰囲気の中にいる4人というのが、まずイメージとしてひとつありました。

 

WI 働く女性たちが街の中にいるというイメージで撮るのに、オフィス街をバックに4人が並ぶ……というのでは物足りなかった感じですか?

守屋 実はもうひとつ、「モデルを動かしたいな」という考えもあったんです。“4人の表紙、しかもロケで撮影”というのが、『Oggi』としては新しいこと。新しいことは、1個か2個にしておかないと、現場のスタッフも混乱すると思ったので、最初は、正面を向いてこちらに歩いてくるイメージを静止画で撮っていたんですね。でも撮影しているうちに、「歩きながら撮ろう」という案が出てきて、カメラマンがいろんな方向から撮ってみたんです。表紙は、それで撮れた“奇跡の一枚”。

 

WI 静止画でも4人そろうのは大変なのに、歩きながら撮れたのは、まさに奇跡としか言えませんね。コートも全員同じブランドですよね?

守屋 4人とも『バーバリー』のトレンチコートです。でも、全部違うデザインで、着方も変えました。このカメラに目線が向いている子もいれば、向いていない子もいるというのが、リアルな感じに撮れたと思うし、4人の個性も出て、前向きな世界観も生まれた。結果的に、モデルとスタッフのおかげで大成功という感じでしたね。

 

WI でも表紙で雑誌全体の印象が決まってしまうところがあるので、いままで『Oggi』を愛読してきた方の反応というか、これで本当に大丈夫かという迷いはありませんでしたか?

守屋 表紙の写真を選ぶとき、私はあの一枚が好きだったので迷いはなかったんです。でも本屋の棚に並んでいる他のファッション誌と比べるとだいぶ違うので、一瞬「大丈夫かな……」と思ったのは事実(笑)。幸いにも、周りのスタッフやクライアントの方からは評判がよく、SNSでも「表紙が素敵」というコメントもあったので、いまでは、やってよかったなと思ってますね。

Oggi,2016年1月号

「奇跡の一枚」と言っていましたが、そこに行きつくまでの経緯を知ることで、あの表紙がより興味深く思えてきます。同時に、次号以降への高まる期待! 次回、Ogg世代に『Oggi』で過ごした守屋さんに、“王道のファッション誌”『Oggi』への想いを伺います。(さとうのりこ)

 

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