美的編集長に聞いた2015年の人気企画は「美容の基本」と「色っぽメイク」

Woman Insight編集部(以下、WI) 美容業界の流行や話題になったものは、年末の「ベストコスメ」のランキングを見ると明らかなのですが、特に今年は、美容賢者のみなさんが選んだラインナップを見ても、新しい兆しが見えますよね。

兵庫真帆子編集長(以下、兵庫) 昨年から引き続いて、今年も「色」を使ったメイクが人気というか、定着してきた感がありますよね。美容賢者が選んだベストコスメのTOP3にメイクアイテムが並びましたし、マスカラが1位を獲得したのはだいぶひさしぶりのことです。

 

WI 個人的には、RMKのボルドーのアイライナーのランクインに驚きました。

兵庫 最近特に、アイメイクが注目されていますが、美的読者はやはり「アイシャドウはベージュとブラウン」という方がが多い中、この秋冬は、目元にちょっぴり赤みのあるボルドー系を取り入れたメイクが流行ったり、読者に聞いても、「好きなメイク」、「取り入れたいメイク」として“赤み”のある色を上げる人が多いですね。おそらく、メイクに色を取り入れることが、“色っぽいメイク”が好まれる時代の流れとマッチしたのと、ベージュやブラウンといった定番のメイクにも合わせやすいからだと思います。

 

WI 真っ赤なリップをひとつ投入するより、ベージュやブラウンの目元にちょっと赤みを入れるだけで、「なんだか色っぽい」というのが嫌味なく叶う気がしますよね。

兵庫 そうですね。でも反面、『美的』11月号の有村架純さんのような真っ赤なリップにも挑戦してみたいという気持ちはあるみたいです。どこかにポイントをおくメイクにするときは、それ以外のパーツを盛りすぎない、メイクを“引き算”することがコツなのですが、そういうメイクを楽しめる人も増えてきているのは感じます。

美的,2015年1月号,有村架純

 

WI 『美的』としては、メイクページにボリュームを割いていること以外に、基礎知識をおさらいするなど“勉強モノ”も印象に残ってますが、読者の反応はいかがでしたか?

兵庫 実は、今年の大特集は、私が編集長になってからやったことのなかった初の試みがけっこうあったんです。その中のひとつが、6月号の「メイクの基本」。美容に関する検定を実際にやってみた読者の方が、「私は○○だった」といった感じで、結果をSNSに流していたりというのもよく見かけましたね。

 

WI 自分の美容の知識レベルを図れる機会は普段あまりないので、あれは私もやりました!

兵庫 『美的』を読んでいる方の多くは、美容に関心があって、美容の知識をある程度持っているはず。そんな人たちに向けて、「その知識、昔のものではありませんか?」ということを訴求したかったんです。読者会などで、10代後半になんとなく得た情報のままアップデートしていない場合もあるのでは?と投げかけると、「ドキッ」とするみたいで。それで、『美的』がターゲットにしている30代の人たちに、“いま知っておくべき美容の基本”として提案した企画が、とても新鮮だったようです。