WI (取材当時)本番まで残り10日ほどですが、役はどのぐらい自分のものにできていますか?
石原 ……5割ぐらいですかね。シーンによって、自分でも「ちゃんとハマってるな」というところがあれば、「まだまだだな」と思うところもあって……。僕が演じるのは、クールな性格の役。一見、ただ格好つけているようで、実は壮絶な過去があり、悩みやコンプレックスを抱えて生きているので、舞台後半ではそれが徐々に出てくる……という感じです。
WI もしかして、自分にない部分が多い役ですか?
石原 そうですね……けっこう……すごい役柄です(笑)。だから、そういう生活を送ってきたらどんな人間になるんだろうって、役づくりしながら考えました。
WI 自分とリンクする部分と自分にはない部分を挙げるなら、どんなところがありますか?
石原 表では見せないけど、悩みとかの想いを内側で抱えているところはリンクしますね。逆に、「都会の空気をまとって帰ってきたぜ」みたいな、格好つけてクールにしてるところが難しいかも……その演技にはちょっと苦労してます(笑)。僕は地元に帰れば、けっこうはっちゃけちゃうタイプなので(笑)。
WI 意外ですね(笑)。では、石原さん以外の3人の役柄を簡単に教えてもらえますか?
石原 和(三村和敬さん)が演じるのは、もともとは普通だったのに、しばらく会わない間に引きこもりになっていたという子。トミー(富田健太郎さん)は、気さくでテンションが高いムードメーカー的存在。でも周囲の感情を敏感にくみ取って、空気を読める。琢矢くん(溝口琢矢さん)は、空気を読み過ぎちゃうタイプ。一緒にふざけたりもしてたのに、大人になるにつれて外れた生き方をしないような役です。