土屋アンナ&大和の子供服ブランド『PARADE』インタビュー

モデル、歌手、女優として活躍する土屋アンナさん(29歳)と、夫でスタイリストの大和さん(31歳)が手がける子供服ブランド『PARADE』が、2014年春夏より本格スタートします!

ふたりが『PARADE』を作ったきっかけから、どういったモノ作りをしているのか、実際にどんなアイテムがあるのかインタビューしてきました!

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Woman Insight編集部(以下 編集部):なぜ子供服ブランドを始めようと思ったのですか?

大和:僕は自分の子供が生まれて、初めてちゃんと子供服っていうものを見たんです。でも買いたいと思うのは、アメリカの古着が多くなっちゃう。それなら自分で欲しい子供服を作ろうかな、と。

編集部:スタイリストやモデルがプロデュースするブランドは、出資者がいてディレクションのみを担当する場合が多いと思うのですが、『PARADE』は完全に自分たちでリスクを抱えて作っていますよね。

大和:そうです。確かに誰かに出資してもらったり、他社の環境に乗っかって服作りをするほうがリスクは軽減されますが、やっぱり自分たちでやらないと、作りたいものを自由に作れないと思いました。

編集部:ブランドの社長さんも大和さんのお友達とか。

大和:そうです。地元の友達です。友達も子供がいて、僕も子供ができて、ちょうど子供服に興味がわいたタイミングで、仲間と一緒にやりたかったんです。

編集部:子供服が多い中で『PARADE』はどんな特徴のブランドですか?

大和:見た目で言うと、見て元気が出るような色みや柄に気を使ってます。

土屋アンナ(以下 アンナ):あまり日本のブランドではない色使いだよね。海外ブランドっぽい。

大和:Tシャツも、日本のブランドの子供服だと分厚いボディなんですよ。子供服って洗濯する回数が多いから、丈夫にって。でも洗濯すると、いい感じにならないんです。それがどうしてもいやで、大人向けのセレクトショップで扱っているような海外のTシャツっぽい薄くて質感のいい生地を買ってきて、こちらで染めてるんです。

編集部:えっ! ボディから作ってるんですか。

大和:そうじゃないと、納得のいく色みが出せないし、子供服に薄い生地を使ったTシャツのボディがないんです。『PARADE』のTシャツは洗うにつれて、新品とは違う古着みたいないい味のクタ感が出てきますよ。

 

サイズチェンジする子供服に、着古してもカッコよさを求める理由

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編集部:でも、こう言ってはなんですが、子供服って着る期間短いですよね。それでも何度も洗った後のかっこよさにこだわるのはなぜですか?

大和:そうなんです。今ある子供服って、どんどん洗濯してみすぼらしい感じになったら捨てるっていう感覚だと思うんです。でも、着なくなった服を捨てるものにしたくないんです。愛着を持ち続けられるものにしたいんですよね。

編集部:捨てるものにしない、ってどういうことですか?

アンナ:子供服って、基本着る期間がすごく短いのね。でもアンナが小さいときに着ていたお気に入りの服を、ママが取っといてくれたの。自分も「あの服大好きだったな」「かわいかったなぁ」って思い出せる。そういう風に、自分が小さいときに着ていたお気に入りの服って、子供のころの記憶と合わせて、後からすごくいい思い出になる。だから、大和の使い捨てじゃないものを作りたいっていう考え方に共感して、アンナもできることは手伝いたいって思ったんだ。

大和:そういう風に取っておいてもらえるのも理想だし、兄弟でおさがりにしたり、知り合いにあげたりしても、次の子に喜んで着てもらえるかっこよさを保っているのが理想なんです。

編集部:なるほど、消費される服じゃなくて、思い出になる服っていうことなんですね。

アンナ:大和が考える柄は、男の子用なのにキュンとくる可愛さもありつつ、大胆で面白いんだ。それで日本の子供服みたいにゴチャっとした派手さじゃなくて、形はシンプルで色の切り替えや柄で派手なのもすごくかわいい。でも大和は女の子の服の気持ちがわからないって悩んでたから、横からアンナがいろいろ言ってたら、「じゃあ作れば?」ってなったんだよね。

大和:違うよ! 俺はもともとアンナに自分のわからない部分を頼もうと思ってたよ。

アンナ:えー、アンナはそういう風に受け取らなかったけど!…うちら、いつもこんな感じ(笑)

 

「いわゆる“芸能人ブランド”にしたくない」

編集部:名のあるおふたりでやっているブランドなのに、まだあまり存在を知られていないですよね。

アンナ:うちら、商売っ気ゼロだから、宣伝とかそういうのヘタなのよ~。いつも後から「あーっ! 紹介しておけばよかった!」って一瞬思うんだけど、すぐに「ま、次でいっか」ってなって、忘れちゃう(笑)

大和:なんか名前で押していけば、ある程度はすぐ知名度が出せると思うんですけど、いわゆる芸能人ブランドって感じにしたくなくて。今はまだ始めたばかりで、全部自分たちでやっているので、まずは「きちんとしたブランド」としての足固めの時期だと思ってます。もちろん、いつかは大きくプロモーションする必要も出てくるんでしょうけど、あせらずにコツコツと大切に育てていきたいです。

アンナ:アンナのファンの子にも、もちろん買ってほしいんだけど、アンナの名前だけで「アンナちゃんが作ったんなら」って無条件に買って欲しくないんだ。アンナのブランドってきっかけで知っても、実際にモノを見て「(アンナの名前がなくても)いいじゃん、これ!」って純粋に思われたい。だから大和のコツコツやりたいっていう方針には賛成。

編集部:ちょっと話は変わりますが、プリントも柄も面白いモチーフが多いですよね。

大和:今期は「リオデジャネイロ」がテーマなので、それに合わせてカラーも決めました。

アンナ:あとは、うちらの根っこにあるのは「海に似合う服」だよね。海が大好きだから、海辺で着て最高にかわいく見えるっていうのは意識してる。大和の作ったサーフボード柄とか、クジラ柄の刺繍とかもあまり見ないよね。

大和:日本に限らず、世界の子に来て欲しいなって気持ちもあるんです。

アンナ:そうそう、日本人だけじゃなくて、どの国の子が着ても、それぞれのかわいいさが出せる服っていうのも念頭に置いてるんだ。あとは、子供ならではのファンタジーな世界観ってあるじゃない?大人の服を子供用にアレンジするのと逆で、子供らしさがしっかり感じられておしゃれ、っていうのも大切にしてる。

大和:一部の服は、その世界観を持ったままお母さんもおそろいで着られるものも作ろうと思ってるんです。

アンナ:子供のころに「かわいい!」ってキュンとした感覚でママが着るのも、いいでしょ?

まっすぐ硬派で海が好きなふたりの感覚が、そのままモノづくりに現れている『PARADE』。
自分の子供に、贈答品に、とっておきアイテムとしてプレゼントしたくなること請け合いです。(安念美和子)

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『PARADE』公式オンラインショップ

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