WI ウーマンインサイトの読者へ、なにかメッセージを送るとしたら?
阿部 う~ん。(としばらく悩んで)女性に対してだけではないけれど、人生の目標は「上のほうに持ったほうがいい」かなって思います。女性は子どもを産んだり、大きな転換期がいろいろあると思うんですが、“30代のために、この20代をどう過ごしたらいいのか”、“40代のために、この30代をどう過ごしたらいいのか”と、俺は思うんですね。その時だけではなくて、「次の年代になったら、自分はどう充実しているのか」とか「どういう人生があるか」そういうことを目標にできるといいのかなって思いますね。
WI では、実際に阿部さんは50代をどう過ごされたいですか?
阿部 40代は、がむしゃらに働いて仕事をして、30代は野心ですよ。50代はもちろんこだわって働いて……。でもそれには人間的なことも大事にしたいなって思っている。それは趣味だったり人だったり。そういうものを楽しみたいと思って。
WI なぜ、そう思われたんですか?
阿部 いままではそういうのを楽しむというよりも、とにかく馬車馬のようにやってきて、重んじなかったんだよね。でも50代は周りの人と楽しみながら、そして充実した仕事をしていきたい。60代はまだわからないけど、そういうふうに思っています。それは年齢もあるのかな? 物事を大きく見られる年齢になったのかもしれません。
WI お話を伺って、私も周りの人と楽しむ余裕を持ちながら、充実した仕事をしたいと思いました。
阿部 女性でも、失恋したりとかしてドッと疲れている人いるじゃないですか。それって自分の中で大きな出来事とか、もしかしたら人生が終わったように感じるかもしれないけど、そう思うと“あっ”という間に気持ちも何もかも老けていっちゃう。そうじゃない。自分で見つけていくと絶対に面白いことあるから。
WI はい。人生を楽しまないとですね(笑)。
阿部 年齢なんて関係なくなっていくよ。ほらご年配の人でも陸上とかで世界記録を出したり、肉をガンガン食べてる人いますよね(笑)。それは本当にものの考え方とかすごいよね。自分がその歳になってチャレンジしようと考えるか? わからないけど、自分もそうやって「何かにチャレンジしたい」というのが憧れなんです。あと、自分の好きなことに没頭して「誰も敵わないだろう」と思う、いい意味で勘違いの人生もいいよね(笑)。