◆「お中元」って、いつからあるんですか?
お中元の起源は、なんと中国にあります。「三元の日」という、3人の神様の誕生日を祝う重要な祭日があり、それぞれ上元は1月15日、中元は7月15日、下元は10月15日。この日に人々はお祝いにお供えものをしていました。
これが日本に伝わり、公家の間で1年の節目に物を贈るようになったのは室町時代。さらに、商売が大きく発達した江戸時代では、取引先へのご挨拶として庶民の間でもものを贈るようになりました。思ったより古くから「お中元」は存在しているようです。
◆お中元って、なんなんですか?
さて、「お中元」は、現代でも、親や親戚、上司、取引先などに、日頃の感謝や健康を気遣う気持ちをものに託して伝える文化として残っています。期間は、7月のはじめから15日頃までに贈るのが一般的です。食品や日用品のように、長く残らない品物を贈るのがよいとされています。生ものなどいたみやすいものを贈る際には、相手が確実に受け取れるかどうかを事前に確認することが必要です。
◆お中元の予算って、いくらくらいなんですか?
最も多い価格帯は3,000~5,000円程度。特にお世話になっている上司や目上の方や仲人さんには5,000円前後のもの、同僚、知人、友人、近所の方に贈る際には3,000円前後が目安です。いずれにしても最も重要なのは「感謝の気持ち」! 家族が多い家庭なら調味料、お酒が好きな方なら好まれそうなお酒など、相手が喜ぶギフト選びを心がけるのがいちばんです。
◆ちなみに、「もらって嬉しい贈り物」ランキングは……。
NTT西日本が調査した「もらって嬉しいお中元の贈り物」ランキング1位は、なんと商品券!
【お中元・お歳暮にもらって嬉しい贈り物ランキング】
1位 商品券 54.8%
2位 ビール 42.8%
3位 ハム 38.0%
4位 菓子類 35.5%
5位 カタログギフト 26.8%
【お中元・お歳暮に贈りたい定番商品ランキング】
1位 ビール 42.5%
2位 菓子類 31.5%
3位 ハム 26.3%
4位 ジュース 16.0%
5位 調味料 14.8%
「もらって嬉しい」では過半数を占め、1位に輝く「商品券」は、「あげたいもの」では5位にも入らない11.5%。商品券じゃなんだか味気ない……と思ってしまいますが、悩みに悩んだら結局使い道をもらった人が選べる商品券やカタログギフトにしておくと喜ばれそうです。
◆ところで、お返しって必要あるんですか?
基本的には、目下の人から目上の方へ贈ったり、取引関係の方に贈るのが一般的。そのため、特に品物をお返しする必要はありませんが、手紙やハガキなどで礼状は極力出すようにしましょう。友人などであれば、電話やメールでお礼の気持ちを伝えるのもアリです。
★【手紙の書き方】肩肘張らずに、気軽に一筆!”お礼美人”になるための4つのポイント
なんとなく贈ったり贈られたりお礼状を出したりしているお中元ですが、かなり古い由来があることに驚きですね。
さて、次回の【夏の謎】は、夏のレジャーではかなりの対策を要し……ときには室内にも現れて私たちを困らせる“アイツ”について。
そう、刺されやすい人にとっては特に大問題、「どうしたら蚊に刺されなくなるのか?」の調査結果をご報告します!(後藤香織)
情報提供元:NTT西日本
日本文化いろは事典
楽天市場 お中元特集
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