湿度が高くても肌は乾燥します！医師がおすすめする美容術4つ

気温も上がってきて、夏も感じるようになってきましたよね。そんな今の季節の変わり目こそ、肌荒れなど、注意したいことがあるのです。

現役内科医として勤務しながら、健康解説動画チャンネル「からだプラン」を運営する橋本将吉先生に、これからの梅雨明けから夏本番にかけての季節の変わり目で注意したい美容リスクと対処法について伺いました。

■「梅雨明け～夏本番」の季節に起きやすい美容トラブル

まずは橋本先生に、梅雨明けから夏本番にかけての季節の変わり目に起きやすい美容トラブルについて伺いました。中には意外な肌トラブルも！　早速みていきましょう。

●梅雨～夏は湿度が高いから肌はうるおう……かと思いきや実は逆！

「梅雨～夏は湿度が高いため、人間が生きる上でもっとも重要な体温調節がうまく機能しません。身体の熱は『汗』をかき、それが蒸発することで体を冷やし、熱を逃がすことができます。しかし、梅雨は湿度が高く夏と比べると気温も高くないため、汗が蒸発しづらく、体温が体の中にこもり、倦怠感などの梅雨バテにつながることもあります。

梅雨は真夏に比べ気温が低く、水分の摂取量が少なくなる傾向にありますが、気づかないだけで身体は汗をかいています。その結果として『脱水状態』となります。梅雨は湿度が高いため、皮膚がうるおうイメージがありますが、梅雨でも脱水状態になり皮膚の水分が足りなくなってくると、肌がガサガサになり、化粧のノリが悪くなることにつながりますので、油断は禁物です。

また汗をかくと、はじめのうちは皮膚がうるおいますが、時間が経つと汗の成分が変化し、それを皮膚上の菌（常在細菌叢）が分解してしまうことでかゆみにつながり、ひっかいてしまって肌に悪影響を及ぼすこともあります」

●美容に必要不可欠なビタミン不足に

「梅雨バテは基本的に食欲の低下を伴うので、野菜を食べる量が少なくなってしまうと、肌や爪、髪の毛など、美容に必要不可欠なビタミンが不足してしまう可能性があります」

■美容リスクの予防法

季節の変わり目には、意外な美容リスクがあるようです。生活の中でできる予防策を橋本先生に伺いました。

●こまめに脱水予防を

「予防法としては、こまめに塩分や水分を摂るようにしたり、帽子や日傘で直射日光を防いだり、涼しい服装で出かけるようにしたり、体調が悪いときに無理をしないようにしたすること。もし、だるさを感じた場合、涼しい場所で休んだり、大きな動脈の通る『首、わきの下、鼠径部（そけいぶ）』を冷やしたりするとよいです」

●旬の野菜や果物を摂る

「トマトやパイナップルなどをイメージするとわかると思いますが、夏に旬を迎える野菜や果物には、水分もしっかり含まれています。美容にも大切なビタミンが多く含まれていますし、これから夏バテにも耐えられる身体づくりをするためにも野菜や果物は大切。外食が多い方も、飲食店で品数の多い定食を注文するなどして意識的に取り入れましょう」

■夏本番に向けたカラダケア術

梅雨が明ければ、いよいよ夏本番！　暑い夏が来る前に、やっておきたい美容を意識したカラダケア方法も伺いました。

●有酸素運動で脂肪燃焼を

「夏バテに打ち勝つ強い身体作りのためには、食事に気を付けることはもちろん、有酸素運動・無酸素運動をバランスよく行うことも大切です。特に、ジョギングやヨガなど、20分以上身体を動かす有酸素運動により、脂肪を燃焼させておくことが大事です。ダイエットの効果だけでなく、身体から熱を逃がしやすくなります。なぜなら、余分な脂肪が多いと身体から熱を逃がしにくくしてしまうためです。無酸素運動は、スクワットやバーベルなどの手軽にできる筋肉運動を取り入れるといいですね」

●ニキビや湿疹予防の生活習慣を

「夏は肌の露出が増えてくると思いますので、スキンケアを丁寧にしておく必要があると思います。ニキビや湿疹が一度できてしまうと、治るのに時間がかかるので、お風呂のときにはシャンプーやリンス、ボディーソープをきちんと洗い流す、どんなに疲れていても化粧を落としてから寝る、生活習慣を今のうちに作っておく、などが重要になるのではないかと思います」

梅雨から夏にかけての、不安定な天気が続く今の時期、なんとなく肌不調やだるさなどを感じているなら、これからの季節に向けて、予防策を実施しておきましょう！（西村朝子）

■教えてくれたのは…