働くいい女が持っておくべき名品2選【女性誌編集長おすすめコスメ】

働く女性を応援するファッション誌『Domani』の吉川 純編集長(48歳・牡牛座・O型)による、本気コスメレビューの連載。

肌質は乾燥肌、性格はめんどくさがり……そんな編集長が、“働くいい女”にぴったりな息の長い名品、知る人ぞ知る名品をご紹介します!

 

■秋が深まったら指先を染めたい。媚びない赤は大人の女の象徴
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今、私たちがあたりまえのように身につけているジャージー、ボーダー、パンツスタイル、そして黒という色さえも、マドモアゼル シャネルが 真っ先に取り入れ、女性たちに解放 したもの──私見ですが、彼女こそ 20世紀初頭に活躍した元祖〝働くいい女〟だと思います。想像するに、仕事をこよなく愛し、プライドをもち、だからこそだれに媚びることなく、しなやかに自分を生ききった女性。マドモアゼルが生みだしたものが現代の働く女性を惹きつけるのは、至極当然なことでしょう。

ご多分に漏れず、私もそのひとりですが、シ ャネルとの最初の出合いは大学時代。 思い思いに卒業旅行に出かけた仲間たちと「パリのカフェ『Les Deux Magots』で待ち合わせね」と、背伸びして落ち合ったとき、ひとりが真っ赤な口紅で現れたのです。シャネルの今はなき名品「ルージュ エクストレム」でした。確か04番だったと思うのですが、まねしてゲットして帰ったことは言うまでもありません。

以来、シャネルの赤はいい女の証とインプットされ、数年後にまた出合ったのが、「ヴェルニ ルージュ ヌワール」でした。その名のとおり、黒と見まがう赤。女性にしか身につけられない色でありながら、だれにも媚びていない赤。そのコンセプトは鮮烈で、当時、ユニフォームのように着ていた黒に、短く切りそろえた爪とこのネイルが、働くいい女を目ざす私の矜恃となったのです。

それから20年、20代後半だった私も40代後半となり、少しでも大人に見せたくて肩ひじ張っていたころに比べ、ちょっぴり成長したようです。その証拠に「ルージュ ヌワール」、今年は黒ではなく、グレーの着こなしに合わせようと思っています。強くタフないい女から、しなやかで包容力のあるいい女になりたくて──。

右/特別限定パッケージ。シャネル ヴェルニ #18 ルージュ ヌワール ヴァンタン(11月20日限定発売)
左/同 ヴェルニ #18 ルージュ ヌワール 各13ml ¥3,000