結成から21年目、岸谷五朗さんと寺脇康文さんによる演劇ユニット「地球ゴージャス」の最新作『The Love Bugs』は、“小さな世界”の住人たちが主人公。
この世界を鮮やかに表現するのは、いまやミュージカル界を牽引する若手スターの城田優さん、元宝塚スターの蘭寿とむさん、女優としても活躍が目覚ましい新星アーティストの大原櫻子さん、現在上演中の『RENT』のエンジェル役で注目を集める若手俳優の平間壮一さん、そして、実力派女優のマルシアさん。個性豊かな超豪華キャスト陣が、岸谷五朗さんと寺脇康文さんとともに、2016年1月、新たな物語を生み出します。
9月24日(木)、この超豪華キャストが登壇した製作発表が行われました。
今回の舞台は“虫の世界”。岸谷さんは本作にいたった経緯を、地球ゴージャスの中で、いちばんエンターテインメントをつくれるのは何だろうと考えた結果、人間ではつくれない……虫なら空も飛べるし、いきなりバク宙してもおかしくない……ということで、虫が主人公の作品になったそう。
気になるのは、それぞれが“何虫”なのか……。「まだ内緒なのですが、役者さんには今朝、伝えました」と、岸谷さん。でもこのビジュアルが公開されたとき、新聞に“クワガタ城田”と掲載されたそう。
ところが城田さんいわく、「クワガタとは聞いてなかった」ので、周囲からの“クワガタ城田”に困惑……。今回の会見であらためて「クワガタ……じゃないですね。ネットニュースで“クワガタじゃない城田優”と書いてください」と、あらためてクワガタを否定。続けて「もしかしたら、クワガタと何かのハーフかもしれない」というジョークも!
いつもナチュラルな大原櫻子さんも、いままでにない強い印象。「奇抜でいい意味で毒のある衣装やメイクをしたことなかったので、新鮮で楽しかった」と、衣装について話していました。
平間壮一さんは、最初の衣装合わせではパンツスタイルだったようですが、岸谷さんの「スカート履けば?」のひと言で、スカートを合わせた衣装になったというエピソードも。
この後、ミュージカル『RENT』の本番へ向かった平間さん。寺脇さんに「だからこんな(早い)時間になったのかな?(笑)」と言われ、「すみません! 先輩たち!(笑)」とお辞儀する場面もありました。
キャストのみなさんかなり奇抜な衣装とヘアメイクですが、なかでも、マルシアさんの髪型のインパクトがすごいんです。しかもこれは、地毛!
実はこの会で、城田さんが“おでこコンプレックス”を激白していたのですが、マルシアさんも、自分のおでこが全開が苦手らしく、ちょっとだけ下ろしたバージョンが採用されたよう。それを見た城田さんが「俺も“くるりんちょ”でもいいからほしい(笑)」と、マルシアさんの前髪をうらやましがっていました。
そして寺脇さんは、“花形満(アニメ『巨人の星』の登場人物)風”のヘアスタイルという話から、漫画の話……そしてギャグ。どうやら寺脇さんが小学生のころに作ったネタのようで、劇団に入る際のオーディションでもやっていたとか……。話が長引きそうと思った司会者から、「すみません。舞台と関係のない話は……」と止められてしまってました。
さて、岸谷さんから、今回登壇したキャストとのエピソードが。
城田さんと数年前にドラマ共演してから、ずっと舞台をやりたいと思っていて、今回やっと念願が叶うそう。「俳優としてのたくさんの魅力と深さがある。実は、表に出ている“役者力”は一部だと思っていて、もっと他にたくさんの城田優の振り幅があり、いろんな役ができる役者」と大絶賛。まだ私たちが見ていない城田優さんを、今回の舞台で観られそうです。
そして蘭寿さんは、スーツ着てポケットに手を突っ込み、ハイチェアに腰掛けて角度45度で男言葉を話す姿が「鳥肌モノ」と言う岸谷さんですが、実は同時に、“女性らしさ”を感じていたのだとか。出演交渉で会ったとき、「思ってた通り、キュートな女の子でした」と。今回の役では、大胆かつ繊細な役をお願いしたそう。
キャスト全員の“アイドル的存在”の大原櫻子さんは、「みんなの中に普通に溶け込める力を持っている役者さん」と岸谷さん。この“普通に溶け込む”というのが、実はすごい武器。みんなと同じ場所にいるのにキラキラ輝ける、“ただいる存在の存在感の難しさ”が自然にできる人。
さらに歌手としての彼女について「音符と結婚して産まれた子」と表現。そんな大原さんは、本作で、オープニングを任されているとのこと!
(この後、寺脇さんが「赤ちゃんのころは、音符に“おんぶおんぶ”されてたんだね」に、大原さんも大笑い)
続いて岸谷さんから「すごいダンサー。やつが踊ると空気が変わります」といって紹介されたのは、現在、ミュージカル『RENT』でエンジェル役を演じている、平間壮一さん。彼に数年前、“俳優の血”を流し込んだのが、何を隠そう岸谷さんでした。同じ事務所の三浦春馬さんも出演した地球ゴージャスの舞台。
「(三浦春馬と)ほぼ同期で、彼の陰で“ちくしょう”と唸ってたのが、この平間壮一です」と話していましたが、「ダンスしかやらない」と言っていた平間さんが、いまではいろんな力をつけ、いろんなミュージカルを体験し、「今回の地球ゴージャスで暴れてほしい。平間の俳優生活の“第2章”がこれから始まると思っている」と、とても温かな言葉の中に、平間さんへの期待が大きいことが伺えました。
(ここでも寺脇さんが、「“第2章”ということは、平間“壮二”になるんですね」という冗談に、キャストも含め会場が爆笑!)
ミュージカルなど舞台で活躍する大ベテランとも言える、マルシアさん。「役に入ったときの歌での説得力の強さ」を挙げ、マルシアさんの魅力を語りました。今回は非常に“重い役”というマルシアさんだけ、何の虫かを明かしたのですが……“いままで発見されていない虫”とのことでした。これはますます他のキャスト、何の虫に扮しているのか気になりますよね。
さて、記者からの質疑応答タイムで、真っ先に(元気よく)手を挙げていたのが“SENDEN虫”のふたり(猪塚健太さんと風間由次郎さん)! キャストの女性3人に、「男性キャストの誰にいまいちばん“キュン”ときてるか」という質問に、マルシアさんから「バラエティ的に? インテリジェンス的に?」と逆質問。
「バラエティ的に」と言われ、マルシアさんが選んだのは、寺脇さん。蘭寿さんは、「当然、SENDEN虫さんです」と言われ喜ぶふたりに、岸谷さんが「宝塚出身の人って、後輩をすごく大事にするからね。芽がないやつを大事にするから(笑)」なんて言われてました。最後に大原さんは、少し悩んで「裏でもいろいろていねいに教えてくださる岸谷さん(笑)」と挙げ、キレイにまとまったところで(?)会見は終了!
和気あいあいとした会見の雰囲気のまま、囲み取材へ。ここでは、マルシアさんと大原さんの“天然っぷり”がさく裂。
会見時から「角刈り」と言われ、「角刈りじゃなく、おしゃれ坊主!」と否定していた寺脇さんのヘアスタイルを指し、「それ“天パ(天然パーマ)”ですか?」とマルシアさん。そんなマルシアさんは「会見を振り返り、ふるさとに帰ってきたみたいで楽しい。みんな心地いい方ばかりで、ラテン系ですね」と言いつつ、ヘビーだと噂の稽古に備えて、いまから筋トレしているそう。
製作発表で緊張していたと言う大原さんでしたが、「終始笑ってばかりで、楽しかったです」と話すと、大原さんのかわいさに、すかさずマルシアさんが「『目に入れても痛くない』って言葉があるじゃない? 櫻子ちゃんは入れても痛くない!」とデレデレ。
「今日はおとなしめ」という城田さん。「稽古場や現場では間違いなく、自分がいちばん元気で楽しくなって、家族みたいに思ってしまうので……いま言っておきますけど、ウザかったら『ウザイ』って言ってください。止めるので(笑)」と、キャストに伝えてました。
さて、どのキャストが“何虫”か……マルシアさん以外は明かされていませんが、「自分を昆虫に例えると何? もしくはどの昆虫がいいか」という質問が。マルシアさんは、「かわいいから」という理由で“テントウムシ”。
ここで大原さんはまさかの……“カメレオン”を挙げ、マルシアさんから「違う違う、昆虫だよ?」と指摘され、「カメレオンって昆虫じゃないんですか?」という大原さん。全員がザワザワしましたが、岸谷さんが「櫻子ちゃんが言うなら特別に、カメレオンで……タイトル変えます(笑)」と、優しい言葉。
この話題で、城田さんは「具合が悪くなりそうで……」と切り出し、実は“昆虫ギライ”だと告白。いちばん怖くないという“蝶”を挙げていました。隣の蘭寿さんは、「大きめで色の濃い羽の蝶」と。イメージはアゲハチョウでしょうか……似合います。
続く、平間さんは、「朝によく出る、ぴょんぴょん飛ぶちっちゃなクモ。自分が飛ぶのが好きなので、『あいついいな』って思って殺せないんです」と話してくれました。
寺脇さんは「毛虫!」と言うと、女性陣の顔が曇りましたが、「そこからどんなふうになるんだろう……キレイな蝶になったり、そうでもなかったり。その毛虫次第だから、頑張る毛虫になりたい」と理由を聞いて、なるほどと納得。
最高のキャストが集まった、地球ゴージャスプロデュース公演 Vol.14『The Love Bugs』。“胸キュン”や“愛らしい”などを指すスラングでもある『The Love Bugs』をタイトルにした本作は、昆虫の世界を舞台に繰り広げられる「命」と「愛」のファンタジックなストーリーです。2016年の幕開け。この小さな虫たちの世界に、足を踏み入れてみませんか?(さとうのりこ)
地球ゴージャス プロデュース公演 Vol.14
「The Love Bugs」
http://www.chikyu-gorgeous.jp/vol_14/
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