え、誰が買ってるの?「フロッピーディスク」や「カセットテープ」がここ最近超売れてる理由

流行は20年周期で巡るもの、と申します。最新ファッションでキメていたのに「お母さんの時代も流行ったのよ、それ」なんて言われた経験のある読者もいるのではないでしょうか。

逆に昭和生まれにとっては、「なぜ今あえて、こんなものが売れてるの!?」とびっくりするようなトレンドもあります。

そのアイテムっていったい何? 楽天市場のトレンドハンターとして活躍し、日々消費者のさまざまなデータを分析している清水淳さんにお話を伺いました。

【え、誰が買ってるの?「フロッピーディスク」や「カセットテープ」がここ最近超売れてる理由】

▼なぜ今売れる?(1)フロッピーディスク


フロッピーディスクって知ってますか? 10年くらい前まではパソコン作業の必需品でした。が、CanCam.jp世代には、知らない人も結構いるかも?

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見た目は手のひらサイズ・ほぼ正方形の薄い板です。中に磁気ディスクが入っていて、デジタルデータを記録できます。USBと同じように、パソコン本体に挿入して使う記録媒体でした。

今や知らない若者も多いであろうフロッピーディスク、これがなぜか売れているというから、驚きです!

「フロッピーの購買層は、2種類に分かれます」と、清水さん。

「購買層のひとつは、企業です。とくに中小企業の経理や総務では、フロッピーディスクが現役活躍中という現場も珍しくありません」

でも、最近のパソコンってそもそもフロッピーを差し込む穴がありませんよね?

「パソコンのような高額の備品は、なかなか買い替えない会社も多いんです。新型PCが発売されても『壊れるまでは今のを使う』という方針、あるあるですよね。その結果、フロッピーがまだまだ元気に活躍していたりします」

ちなみに、この傾向がとくに顕著なのが官公庁。官公庁の事務方は、フロッピーディスク業界にとって主力のお客さまなんだとか。

ではふたつめの購入層は?

「趣味でパソコンを自作している方々です。40〜50代の男性が多く、部品を集めてオリジナルのパソコンをイチから組み立てることを楽しんでいます。その中に『昔風のパソコンをリメイクしたい』というニッチな層が存在するんですね。

こうした層にとっては、『フロッピー懐かしいな。よし、付けとこ』って感じで、あえて最新じゃない機能を実装するのが楽しいんです。女性には理解されづらいこだわりかもしれませんが……(笑)」

はぁ〜! なるほど。それだけこだわって組み立てたパソコンなら、きっと愛着も半端ないですね!

 

▼なぜ今売れる?(2)カセットテープ


カセットテープもびっくりするほど売れているアイテムのひとつ。

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CDどころかデジタルで音楽を聴くのが主流となった現代、なぜあえてカセットテープなんでしょう?

「じつはカセットテープは、10〜20代の若い方を中心に人気です」

そうなんですか!?

「そうなんですよ! とくに女性にかなり人気がありますよ。

これは、インテリアにおける昭和レトロブームの影響です。レトロアイテムのひとつとしてラジカセが人気で、その付属品としてカセットテープが売れている形です。アンティーク小物として、セットで飾るんですね」

ひえ〜! 昭和生まれとしましては、カセットテープやラジカセがアンティークアイテム(!)という事実、結構ショックかもしれません……。

▼なぜ今売れる?(3)ホッピング


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「ホッピングもかなり売れてます。というか、若い人はホッピングって知ってますかね?」

そうですね、ちょっと不安になってまいりましたので、ご説明しておきましょう!

ホッピングとは、乗るとぴょんぴょんジャンプできる「一本足の竹馬」のようなオモチャです。
1メートルくらいの長さの棒に、一番上にハンドルが、下の方には足を乗せるペダル(横板)がついています。ペダルの下は大きなバネになっていて、両足を乗せてぴょんぴょん跳んで遊べます。

昭和の子どもに大流行したホッピング、なぜ今売れているんですか?

「現役で遊んでいた世代(30〜40代)が、ちょうど親になる時期が今なんですね。とくにパパたちが懐かしくなって検索して、『おっ、まだ売ってるじゃん』と思わず注文。自分の子どもに『やってごらん』と買い与える。そんなパターンが多いです」

同じような需要で売れているオモチャに、ルービックキューブやスネークキューブがあります。こちらは知育オモチャとして、プレゼント用にも人気なんだとか。

ちなみに2017年は、昭和レトロなアイテムが他にも多数売れました。たとえば、写ルンですやGショック。ルーズソックルを彷彿とさせるくしゅくしゅソックスも流行りましたね。
また、肩パッド付きジャケットブームの影響か、はたまた女芸人の影響か、「バブリー スーツ」で検索をかける人も急激に増えているそうです。

流行は、ファッション以外のジャンルでもやはり巡るものなのかもしれません。(豊島オリカ)

取材協力:楽天市場トレンドハンター 清水淳氏
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