ヨーロッパの高級ブランドを身にまとったモデルが優雅に微笑む雑誌『Precious』の中で、この連載は明らかに異彩を放っていました。
行った先では、リュックひとつ背負って、灼熱の太陽に焼かれながらサトウキビ畑のなかで自転車をひたすらこいだり、藁ぞうりに白手袋をはめ、ロープにつかまって岩をよじ登ったり、船酔いで顔面蒼白になったり……。
いろんな意味で「来ちゃった…」とぽつり、つぶやいてしまうような、旅の記録が1冊に詰め込まれています。
「昨日まではごみごみとした都会を歩いていた自分が、なぜ今、こんな場所でこんなことをしているのか。そのワープ感覚は、『来ちゃった』としか言いようがないものだった」と酒井さんは語ります。
有名観光地を訪ねる旅にはもう飽きてきた大人女子の皆さん、今度はふたりが選んだような渋い目的地へ、ゆる〜い旅をしてみてはいかがでしょうか?
また、電子書籍版ではイラストがカラーになっています。是非こちらもチェックしてみてくださいね。(かすみ まりな)
『来ちゃった』
文/酒井順子 画/ほしよりこ 620円+税(小学館)
試し読みもできます→http://www.shogakukan.co.jp/books/09406277
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