こちらは、人気芸人「ぼる塾」のメンバー4人によるリレーエッセイ連載。
253回目は、あんりさんのターン!
今回のあんりさんのエッセイは、初の香港旅行のお話。どちらかといえば国内旅行が多いあんりさんを香港に連れ出したのは、グルメの女王であり、旅行上手なぼる塾メンバー・田辺さん! この旅であんりさんは、香港の魅力に気づき、さらには「最高のインスタント麺の食べ方」を知ったそう♡ あんりさんの香港旅行の裏話、ぜひ最後までお楽しみください!
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「私はね、世界中のおいしいものを食べ尽くしたいのよ」by 田辺さん
CanCamをご覧の皆さま、自分へのご褒美って何にしていますか?
私は最近、旅行にしています。
旅行をする休日と、旅行をしない休日は、全然違う。
自分を甘やかすときの言い訳も、「休日だから」と「旅行だから」では規模が違う。
旅行だから、普段より奮発して贅沢する。
旅行だから、普段より早起きが嫌じゃない。
旅行だから、普段よりたくさん歩いても平気。
「旅行だから」は甘やかしだけど、自分を駄目にはしない。
ぼる塾・あんりの旅行あるある。
ロケで行った国内の場所が多い。
自分で自分の聖地巡礼をしがち。
そのあるあるを覆す人間は、ぼる塾の田辺さん。
田辺さんは海外旅行が好き。
彼女の有り難いところは、ハマった場所に何度も通って、知り尽くした後に私を連れて行ってくれるところ。
一緒にシンガポール旅行したときも、毎年シンガポールを旅している彼女の案内っぷりが素晴らしかった。
そんな田辺さんが最近ハマってらっしゃるのは、香港旅行。
毎月のように行き、ある程度楽しんだ後に、彼女は私を香港旅行に誘ってきた。
彼女は“私の食の好み”も“私が国内旅行派なこと”も知ってくれている。
そんな彼女が私を香港旅行に誘うということは、相当自信があるのだ。
私「仕方ない! 行ってやるよ、香港旅行!」
田辺さん「あら、悪いわね」
ここで、田辺さんあるある。
はるちゃんの言葉には敏感すぎる田辺さん、あんりの言葉には鈍感すぎる。
そんなわけで「2026年ぼる塾社員旅行」の行き先は香港になった。
田辺さんは6回目、はるちゃんは2回目、あんりは初めての香港。
飛行機を降りた瞬間に、モワァ〜と暑い空気が迎えてくれた。
5月の香港は、真夏の気温。
ホテルに荷物を預けて、地下鉄に乗る。
地下鉄に乗るのも、海外旅行では特別な経験だ。
オクトパスカードという香港の交通系カードもゲットして、駅の改札を通る。
電車内の椅子は、日本の柔らかい座席とは違い、固い。
冷房も日本より効いている気がする。
何より驚いたのは、エスカレーターの速度。
進みが速くてびっくりした。
しかも、電車から降りた人達がエスカレーターに乗るまでの速度も速い。
動きに迷いがない。
香港の人はせっかちな人が多いらしく、駅から街に出てからも、何だかみんなの歩く速度が速く思えた。
香港の人はキビキビしていて「そのスピーディさに驚いた」と、あんりさん。
田辺さん「私こう見えてせっかちだから、香港のこういうところも大好きなのよ」
田辺さんの自己分析は、基本間違えている。
今でこそ、田辺スタイルの食リポを確立して活躍しているが、最初の頃はたとえで食リポをしようと、何を食べても「この味は、小田和正ですね。…言葉にできない」ばかり言っていた。
だけど、“せっかち”という自己分析は当たっている。
田辺さんはのんびり屋に見えるけど、実は結構せっかち。
カップラーメンも、お湯を入れてすぐに食べるから、箸で全ての麺を持ち上げていた。
確かに、せっかちでグルメな田辺さんには、香港は楽園だ。
そんな田辺さん率いるぼる塾が、香港で最初に食べたのは『出前一丁』のインスタント麺。
香港では『出前一丁』が国民食として大人気で、街のレストランでも食べられる。
インスタント麺って、何で誰かに作ってもらった方がおいしいんだろう。
こんがり焼かれたスパムが食欲をそそります。
スパムがのった『出前一丁』は、ジブリ映画『崖の上のポニョ』で、ポニョが食べていたハムが乗ったインスタント麺を思い出させる。
『出前一丁』にスパムをのせたことは今までなかったけれど、すごくおいしい。
スパムの塩っ気が『出前一丁』のスープに移って、スパムはまろやかに、スープにはキレが出る。
Win-Winという言葉は、ここから生まれたと言われても平気で信じられる。
海外で食べるスパムのせ『出前一丁』。
ポニョも、海から出て地上で初めてハムがのったインスタント麺を食べたとき、こんな風に感動しただろうか。
私がこれを食リポするなら、こう言う。
「この感動は、小田和正。…言葉にできない」
その後も、数え切れないほどの香港グルメを食べたけれど、一番初めに食べたスパムのせ『出前一丁』のおいしさは決して忘れられない。
香港はお茶が充実している。
有名なのは、レモンティーやミルクティー。
リプトンの紙パックを手に持ちながら、学生生活を送った世代の私からしたら最高。
食事をするときも、テーブルに温かいお茶が置いてあることが多い。
困ったことに、香港グルメと温かいお茶の相性が抜群で。
ボリュームたっぷりな香港グルメを、温かいお茶が和らげてくれるから、どんどん食べられてしまう。
香港の人は長生きする人が多いって聞いたことがあるけれど、それは温かいお茶のおかげなんじゃないかと思う。
香港の魅力は街並みにもある。
言葉では説明しづらいんだけど、「これこそ香港!」と思い描く景色が目の前に広がる。
自分が想像していた香港の景色が、想像のままに、そこに存在している。
だから、心が躍る。
海外で地下鉄に乗り、インスタント麺に感動し、お茶に癒やされ、街並みをゆっくりと味わった。
特別な冒険。
ぼる塾・あんりの旅行あるある。
海外旅行の後は、その国にかぶれやすい。
かぶれたら、楽しかった証拠。
日本でもインスタント麺には、スパムをのせるようになりましたとさ。
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