むしろ、ひとりが楽しい説。Z世代の4割が楽しむひとり時間、鍵は“エモ消費”にあり

突然ですが、みなさんはソロ活って、アリ派? ナシ派? 映画・旅行・ライブなど、一般的に複数人で楽しむことが多いことを、あえてひとりで楽しむ「ソロ活」。やってみたいけど、やっぱり一人は不安…という方も結構いるのでは? と思ってしまうところですが、実はZ世代の約4割が「ソロ活経験あり」なんです。

今回は、『僕と私と株式会社』がZ世代/Y世代/X世代の計4,000名を対象に行った調査から、「ソロ活の楽しみ方」をご紹介。ソロ活普及の背景には、「気楽さ」だけでなく、感情に浸ったり、自分らしさを発信したりといった「ひとりならではの心地よさ」を大切にするZ世代の価値観が見えてきました!

※Z世代:1990年代後半〜2010年生まれ
 Y世代:1980年代〜1990年代前半生まれ
 X世代:1964年〜1980年生まれ

最近ソロ活した? Z世代の「ソロ活」経験率は41.1%!

直近3ヶ月以内のソロ活動について聞いてみたところ、Z世代では41.1%、Y世代では37.7%と、約4割が「経験あり」と回答。一方、X世代は22.9%にとどまり、Z世代のわずか半分。若い世代ほど“ひとり時間を楽しむ”ことに抵抗がなく、むしろ楽しむ傾向があることがわかりました。

人気のソロ活は「ひとりカフェ」「ひとり映画」。Z世代では「ひとり推し活」も!

ソロ活を「経験した」と回答した人の中で、「ひとりでやったことのある行動は?」と聞いたところ、全世代で共通して上位にランクインしたのは「カフェ・外食」「映画」「旅行・おでかけ」「買い物」です。

一方で、Z世代では「ひとりカラオケ」が30.1%、「ひとり推し活(展示・撮影・聖地巡礼など)」が19.8%と、他世代より高い傾向になりました。これらの共通点は、自己表現や感情に浸る活動であり、「自分の好きなものに心を動かされる時間」そのものを重視する“エモ消費”の傾向。Z世代のソロ活では、好きなものを好きなように、好きなだけ楽しむ傾向が読み取れます。

ソロ活には好印象の人多し。「楽しそう」「自分らしくいられそう」の印象が多数

「ソロ活動にはどんな印象をもつ?」と尋ねたところ、全世代共通して「楽しそう/気楽そう」「自分らしくいられそう」といったポジティブな回答が上がりました! Z世代の特徴としては、「感情に没入できそう(泣く・癒される・集中するなど)(19.7%)」が他の世代よりも高くなり、ひとり時間を自分の感情に向き合う時間として大切にしていることがわかります。さらに、「一人でいるのは少し寂しそう」「周囲から浮いて見えそう」「実際は抵抗がある」といった否定的な印象は各世代ともわずか1割前後。ソロ活が特別な行動ではなく、自然な過ごし方のひとつとして普及しているようです。

Z世代はソロ活をSNSで発信。約5人に1人が“誇れること”としてシェア

ソロ活というと、自分だけで楽しむイメージをもつ人も多いはず。でも実際には、行動自体は一人で取りながらも、ソロ活で自分が楽しんでいる様子をSNSで発信することで、間接的に人と繋がっているんです!

「あなたは“ソロ活”していることをまわりにどう伝えていますか?」という質問に対し、Z世代では20.3%が「SNSにも載せる(むしろ誇れる)」と回答。Y世代(15.7%)、X世代(12.3%)を上回る結果になりました。Z世代にとってソロ活は、自分らしさを発信するきっかけやポジティブな自己表現として捉えられていることが見て取れますね。

また、「特に意識していない(21.0%)」という回答はZ世代が最も少ない。世代が上がるにつれて意識していない人の割合が増え、X世代では32.4%でした。このことからも、Z世代は自分なりの目的意識を持ってソロ活を楽しんでいる様子がうかがえます。また、年齢層が高めになるほど、ソロ活が非常に当たり前のものとして、自己完結していくこともわかります。

Z世代の“ひとり時間”から見えた、新しい消費のかたち

今回は、ソロ活の頻度や訪れた場所、ソロ活に対しての印象などをご紹介しました。ソロ活を積極的に行うZ世代には一人カラオケや一人推し活なども人気で、自分自身を表現したり、溢れる感情に浸ったりといった「エモ消費」の傾向が高いこともわかりました。そして、実際には一人でどこかに行っても、そのときの思い出や感想をSNSにあげるなど、他者にシェアすることで間接的に繋がっています。

一人で出かけるのは正直ハードルが高いという方は、一人で没頭できるシチュエーションから試してみると、意外と楽しめるかもしれません♡ (Ami)