眩い輝きに包まれる…♡ロンドンいちオシャレなミュージアムで開催中の「カルティエ展」に潜入

ファッションの殿堂、ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館(V&A)にて憧れジュエラー「カルティエ」の展覧会が開催中! 貴重なジュエリーやウォッチが一堂に集まった、大人気イベントをロンドン在住ライターKがレポートします♡

さっそく予約困難!ジュエリー好き必見のカルティエ展覧会@ロンドンへ

▲会場のV&Aがあるサウスケンジントンはエレガントなロケーション♡

ロンドンで楽しいことのひとつは、なんといってもアート。無料で楽しめるミュージアムも多く、雨の多いシーズンは一日しっとりとアートに浸る…なんて過ごしかたもロンドンらしくていいものです♡

特におしゃれさんにマストなのが、ファッションに強いヴィクトリア&アルバート博物館(V&A)。スーパーモデルやディーバをフィーチャーしたり、ラグジュアリーブランドを深堀りする展示など、その世界観やヒストリーを学べる展覧会が定期的に開催され、毎回ロンドナーたちが大注目。

ファッションをひとつのアート、そして偉大なカルチャーとして崇高に扱う姿勢にファッション好きとしてはなんともリスペクトなロンドンのサンクチュアリなのです♪

絶対行きたい人に教えたい…大人気展覧会を鑑賞する裏ワザ⁈

▲ジュエリーを引き立てるミニマルな会場デザインもかっこいい!

そのV&Aで今、一番話題なのが至高の憧れジュエラー「カルティエ」による展覧会。2025年4月12日からの開催でしたが、スタート前から夏までの予約がフルブック(満席)。絶対に観たい…と思ったロンドン在住の私ライターK、期限切れになっていたメンバーシップを更新!

一年間有効のメンバーシップにサインアップすると、カードを提示するだけで本人と、もう一人の入場が予約なしで可能なんです。一番お手頃なレベルでも数回の訪問で元が取れる絶妙な料金設定。メンバーズラウンジが使用できたり、グッズも10%オフで購入できるので、短期滞在の旅行者にとっても裏技かも…(人によって感覚は異なりますが)!

…と、話は逸れましたが、展覧会の様子もご紹介していきます♡

唯一無二のメゾンになるまで。カルティエの道のりを探求する3つのセクション

展示はルイ・カルティエ、ピエール・カルティエ、ジャック・カルティエの紹介からスタート。3兄弟が、1847年に祖父が創業した家族経営ビジネスをグローバルメゾンへと成長させるため力を合わせ、カルティエは世界の上流階級を中心に発展しました。

 
Manchester Tiara, Harnichard for Cartier Paris, 1903. Commission for Consuelo, Dowager Duchess of Manchester. Diamonds, gold and silver; the C-scroll at each end set with glass paste. © Victoria and Albert Museum, London

会場入り口、いちばん最初に目に飛び込んでくる「マンチェスターティアラ」。1903年のデザイン。イギリス人男性と結婚したアメリカ人女性のためにフランスで作られたという、グローバルなカルティエのビジネスを体現した逸品。

くるくると360°回転する展示によりライトを受けて眩く煌めき、またその繊細な細工が展示空間に影となって浮かびあがりとっても美しい…!

◾️1:カルティエのクリエイティビティ

インスピレーションの源、カルティエ スタイルの確立、そして、主要な顧客との強固な関係性や協力によって壮麗なクリエイションがどのように生まれたのかを探るセクション。

着想源はヨーロッパのみならずアジアにもおよび、日本まで。型紙や手鏡、漆器に印籠、根付け、鳥居をモチーフにした時計や藤棚を描いたイラストを元にしたブローチなども展示されています。

Stomacher Brooch, Cartier Paris, special order, 1913. Carved crystal, diamonds and platinum. Marian Gérard, Cartier Collection © Cartier

18世紀のフランスの建築と装飾芸術に着想を得た軽やかでフェミニン、ロマンティックな「ガーランドスタイル」。

Rose clip brooch, Cartier London, 1938, Diamonds and platinum. Vincent Wulveryck, Collection Cartier © Cartier

かつてマーガレット王女が姉エリザベス2世の戴冠式で着用したバラモチーフのクリップブローチ。

◾️2:カルティエのアトリエ

職人たちがメゾンの厳格な基準に従って作業するカルティエ独自のインハウスアトリエ。このセクションでは、一生ものジュエリーとしていつか手に入れたい…!という人もきっと多い、憧れのパンテールの世界に没頭できます♡

メゾンを最も象徴するパンテールが、豊富なジュエリー技術を駆使して、現在どのようにつくられているかムービーで紹介されており、その繊細な作業に目が釘付けに。

Panther skin wristwatch. Cartier Paris, 1914. Onyx, diamonds, pink gold, platinum and black moiré strap. Nils Herrmann, Collection Cartier © Cartier

1914年製リストウォッチは、カルティエのクリエイションにパンテールの模様が使用された最初の作品。

Panther bangle Cartier Paris, 1978 © Marian Gérard, Cartier Collection © Cartier

パヴェダイヤモンドにオニキスがセットされた、1978年のパンテール ブレスレット。

 

Crash Wristwatch, made by Wright & Davies for Cartier London, 1967. Sapphire, gold, blued steel and leather strap. Vincent Wulveryck, Collection Cartier © Cartier

1904年にウォッチメイキングの常識を変えた「サントス」をはじめ、モダンなタイムピースのラインナップも腕時計人気が再燃している今、見逃せない! こちらは1960年代のカルティエ ロンドンのウォッチセレクションを代表する「クラッシュ」(1967年)。スウィンギング ロンドンを象徴する自由なデザインと反骨精神を体現したもの。

◾️3:カルティエのマーケティング

カルティエが、世界で幅広く認知されるようになるまでに、メゾンのイメージをどう形成していったのかについて掘り下げる最後のセクション。1925年のパリ万博では、エレガンス・パビリオンに出展し、唯一のジュエラーとして、先駆的なクチュリエたちと並んでクリエイションを披露。さらに時代が進むにつれて、王族や貴族に代わり、俳優や音楽アーティストがその時代のスタイルアイコンとなっていきます。

 

Engagement ring Cartier Paris, 1956 © Vincent Wulveryck, Collections de S.A.S. le Prince de Monaco © Cartier

10.48カラットのステップカット ダイヤモンドをあしらった、グレース・ケリーのエンゲージメントリング。彼女がモナコ大公レーニエ3世と結婚する前の最後の映画でも着用したもの。

Scroll tiara, Cartier Paris, commissioned for the Countess of Essex in 1902. Diamonds, silver and gold. Nils Herrmann, Collection Cartier © Cartier

1902年にカルティエが依頼を受け、エリザベス2世が戴冠式で着用し、2016年にリアーナが『W マガジン』誌で着用したガーランドスタイルの「スクロールティアラ」。スモークの焚かれたガラスケースのなかに、『W マガジン』誌の2016年9月号にて掲載されたチョーカーネックレスとのスタイリングで展示されています。

エリザベス2世からリアーナへ。歴史あるカルティエだからこそ有り得る、このティアラを通したスタイルアイコンの変遷がドラマティックで感動…。

グッズチェックも忘れてはならないV&A

ジュエリーの輝きが際立つほんのり暗いライティングの地下会場から地上に上がると、なんだか夢の世界から現実に戻ってきたような気分。そんな夢見心地で見逃してはいけないのが、鑑賞後必ず寄りたい関連グッズを扱うショップです。

▲出口に設けられたグッズショップ。正面エントランスにも大きなショップがありますが、こちらの方が特別展示にフォーカスしているので見やすい。

本展のオリジナルアイテムが数多く揃うので、思わず足を止めてしまいます。V&Aといえばスタイリッシュなエコバッグ。今回はガーランドスタイルのブローチとパンテールの、2つのバージョンが登場しています。開催期間限定、そして店頭ではここでしか手に入らない(オンラインでも購入可能)という希少価値もあるので、ギフトやお土産にぴったり♡


いかがでしたか? カルティエの展覧会はヴィクトリア&アルバート博物館にて2025年11月16日まで開催。夏休みにロンドン旅行をプランしている人は絶対、お見逃しなく!

カルティエ

ヴィクトリア&アルバート博物館