株式会社ジュン アシダはメゾン設立50周年を記念し、12月3日(水)~8日(月)に国立新美術館にて『エレガンス不滅論。』展を開催。
皇室や歴代のファーストレディなど、時代とともに世界中の女性たちを彩ってきたファッションデザイナー芦田淳さん。半世紀にもわたって創作活動を続ける芦田さんの軌跡を追うとともに、この50年の日本のハイファッション史の変遷を学ぶことができるすばらしい展示会。しかも貴重な資料もたくさん見ることができて入場無料なんです!
先日行われたプレスレビューから、素敵な展示を一部お届けします。
ファッションデザイナーで画家の中原淳一氏に師事した芦田さん。その中原さんとの出会いのシーンが動画で再現されています。
講演後の中原さんに、自分の描いたデザイン画を持って突撃しに行った若き日の芦田さん。そんな芦田さんに対して中原さんは…
「あなたには才能があります。ただこの道は甘くないですよ。それでも絶対やり遂げるという覚悟がおありなら、私が指導しましょう」
こうして中原さんの門下に入ることを許された芦田さんは、そののち、高島屋の顧問デザイナーに就任。1966年から10年間、皇太子妃美智子殿下(現皇后陛下)の専任デザイナーを拝命し、以後、現在まで皇室や各国大使、財政界などから絶大な支持を受けています。
別のコーナーではメゾン”ジュン アシダ”に欠かせない、アトリエの技術者(職人)たちの”手元”を紹介。芦田さんのエレガンスを形にする源がここにあります。
また別のコーナーでは、芦田さんの世界観とメゾンのヒストリーを、日本におけるハイファッションの歴史や世相とあわせて展示。
芦田さんは最初子供服で認められて、現皇后陛下の専属デザイナーとなった経緯があるそうで、1960年代後半の子供服のデザイン画も展示されていました。
今見ても全く色あせないデザインの完成度の高さ、かわいらしさに悶絶です。張り付けてある布サンプルも当時のもので、書き込まれている当時の価格は、現在の貨幣価値にすると5倍程度の感覚だそうです。
1942年に描かれたスケッチ。「当時の日本では見ることがなかった西洋の生活文化への憧憬が描かれている」とあります。実際に見ることなく、資料や話でふくらませたイメージでここまで……というのも驚きなのですが、これを描いた芦田さん、当時12歳です。……な、なんだって…! 才能がある人はやっぱり小さいころからこうも違うのかと思わずにはいられません。
さらに芦田さんのこの50年のアーカイブ作品50点を、8つのテーマに分けて展示している広場があります。
ほかにも貴重な展示がたくさんありますが、開催期間は6日間限り! ファッションに興味がある人はもちろん、ない人もこの50年の日本の世相とファッションの関わりを学びにぜひ足を運んでみてください。(安念美和子)
ジュン アシダ設立50周年 記念展
『エレガンス不滅論。』~ジュン アシダの軌跡と未来にみる、ファッションのひとつの本質~
日時:2014年12月3日(水)~8日(月) 10:00~18:00(金曜日は20:00まで) *入場は閉館の30分前まで
会場:国立新美術館3階 講堂 東京都港区六本木7-22-2*入場無料
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