香水はいくつも持っているけれど、高温多湿な夏にはどれも出番が減ってしまう……。そんな人は多いのでは。
からりと乾燥したフランスの夏であれば、甘く重い香りでも、つけた瞬間に軽くふわっと香ります。ところが蒸し暑い日本の夏は、湿った空気がヴェールのように身体を包んで、香りを逃さないため、肌に寄り添うように香りつづけるのです。
だからこそ日本では、夏には夏にふさわしい香りを選ぶのが大切だと、パフューマ―の大沢さとりさんは語ります。
『Precious』7月号ではそんな、日本の夏にこそまといたい、季節や時間帯にふさわしい香水をセレクト。夏のシーンと調和する香りのまとい方もあわせてナビゲートします。
(右)シャネル
レ ゼクスクルジフ 「ジャージー オードゥ トワレット」 ¥33,000/220ml
リラクゼーションアロマとしておなじみのラベンダー、実は高貴な香りを秘めています。その魅力を引き出し、洗練してくれるのがこのフレグランス。さらりと乾いた甘さが、夏のリゾートにぴったりです。
(左)パルファン・クリスチャン・ディオール
ラ コレクション プリヴェ 「ニュールック 1947 オー・ドゥ・パルファン」 ¥44,500/250ml
香り立つ瞬間からフェミニンなオーラを漂わせる、ディオールのニュールックをイメージしたフレグランス。チュベローズやジャスミンといった白い花々とヴァニラ、ビャクダンの調和が見事で、甘くてインパクトがあるのに、とても軽やか。自信がほしい日にぜひ。
ゲラン
ラール エ ラ マティエール 「ローズ バルバル オーデ・パルファン」 ¥32,000/75ml
近ごろのトレンドであるのが、ウッディ・シプレー。モダンな印象のターキッシュローズやパチュリ、ハニーのまろやかな甘さも加わって、ラグジュアリーな雰囲気を盛りあげてくれます。湿度を感じさせないドライな香りなので、夏の夜のパーティで特別な存在感。