◆雑誌などでよく見る「リトルブラックドレス」って、要するに何?どういう意味ですか?
1.黒1色であること。
2.装飾が少ない。
3.丈は長くてもひざ上。
人によって、どこまでをリトルブラックドレスと呼ぶのか、若干の違いはあると思いますが、基本的にはこの3つを満たし、「これさえあればどんなパーティにも着ていける」、フォーマルなドレスを「リトルブラックドレス」と呼びます。本当はフリルや刺しゅうもなく、布のみでできている、装飾がいっさいないドレスをそう呼びたいです。
海外の人たちはとても洋服を大事にしていて、ひとつのものを、おばあちゃん、お母さん、娘、と代々引き継いでいきます。引き継がれていく代表選手に「トレンチコート、パール、リトルブラックドレス」があるのではないでしょうか。
必ずワードローブの中にあり、このリトルブラックドレスをどれだけ自分らしく着こなせるか、ということが、その人のおしゃれの基準をはかるいちばんの材料。ドレスアップの基本中の基本で、靴とカバンなどの小物でいくらでも変身できます。たとえばドレスが黒だから小物に色を差してみるとか、どんなアクセサリーをつけるとか、このリトルブラックドレスからおしゃれの練習を始めます。イメージとしては、「白シャツ」くらいベーシックなもののフォーマル版。
いわゆるファッショニスタと呼ばれる人がこのリトルブラックドレスを今っぽく着こなすなら、サイハイブーツ(ニーハイブーツよりもさらに長いブーツ)を合わせるのではないでしょうか。
【解説】渡部かおり
エディター, 編集プロダクション<FW>主宰 SPUR, GINZA, ELLEなど女性ファッション誌のファッションページを担当するほか、エッセイ執筆も。国内外ブランドのカタログ、広告のディレクション、コンサルタントも行う。プライベートでは、一児の母。
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