SMAP、三代目J Soul Brothersにも楽曲提供!森大輔、音楽とDIYの意外な共通点【インタビュー】

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MISIA、EXILE ATSUSHI、SMAP、三代目J Soul Brothers、Sexy Zoneなど、数多くのアーティストに楽曲を提供し、自身もシンガーソングライターとして数多くのライブを開催している森大輔さん。Woman Insight では、インタビューを行い今年を振り返ってもらいました。また、趣味のDIYと音楽に意外な共通点があることなどをお届けします。

 

Woman Insight(以下、WI) 少し早いのですが、今年を振り返っていかがでしたか?

森大輔(以下、森) 今年はライブが多く、頭のなかの向いていた方向も8割~9割ライブだった1年でした。特に、前半はゴスペラーズの黒沢(薫)さんと一緒にライブで歌わせていただいたり、またこれからですが、J-WAVE LIVEやFM COCOLOのイベントでいろんな方とご一緒させて頂くので“人との繋がり”が今年を象徴する出来事だと思います。

WI “人との繋がり”とは?

 自分の中で「変わってきた」と思うんです。今までよりも人のアイディアや意見を受け入れやすく、お願いしやすい性格になってきました。

WI 例えば?

 いままでは、ライブを作るときは頑なで、ライブで聞かせる『価値』を決めつけていた部分があったんですね。でもデビューして年を重ねていくと、ライブの“面白さ”として自分の頭の中にストックしていたアイディアだけでは足りなくなるんです。なので、周りのスタッフに演出の相談やアイディアの意見をもらったり、音楽的なところでは自分ひとりでアレンジを決めるのではなく、ミュージシャンのかたに“素直に”相談ができるようになりました。それが、今年の『象徴』につながるんですが、人とのかかわり方“持ちつ持たれつ”という関係をこの歳になって、気づけるようになってきた感じです。

WI 今までの価値観が変わった感じでしょうか?

 いままでが「間違っていた」とは思っていないんです。ひとりで部屋に籠って作るのが好きなんです。それは自分自身に合っていると思います。でもそれだけでは乗り越えられないところがあって、その時に“人の力を借りられるかどうか”が変わったところです。ライブのみならずレコーディングでも、いままで「迷っているのが恥ずかしい」的な気持ちが、素直に人に聞けるようになりました。

WI 鋭かったものが、柔らかくなった感じですね。

 扉に例えて言うと……。僕は、扉全開タイプじゃないんで、いままで厳重にロックしていたけど、鍵を開けておくくらいに。ドアは閉まっているかもしれないけど「すぐに開けられる状態」になってきたという心境です(笑)。

WI ライブが変わったと感じますか?

 変わったと思うんですよね。見てくださっているかたが、どう感じているかは分からないんですが、僕の中では「いい音楽を届けよう」という気持ちだけのライブから、もっといろいろなことを考えるようになりましたし、ライブをやっている最中の嫌な緊張感がなくなりました。

WI 嫌な緊張感とは?

 レコーディングとライブが僕の中で同じ感覚で「どちらも高いクオリティーのものを見せたい」という気持ちです。でも、ライブってなにが起きるかわからない。ライブ中にハプニングが起きたらとか、お客さまの雰囲気が違ったらとか……。あらゆることに対処できる心づもりで、究極の心配性状態になって、ステージ脇で待っているんです。でも、その考えが自分自身を追い詰めて、ライブ自身を楽しみ切れてなかったというのがあったんですね。「心配事はステージ袖に置いていく」という風になれたのは、この1~2年なんですよ。

 

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WI 森さんは、幅広いアーティストの皆さんに、作詞・作曲・コーラスと提供されていますよね。

 そうですね。僕がデモ(曲)でも完成形をイメージしやすいデモを作っているせいかもしれません。「ここはこんな感じで」ではないように、ちゃんとコーラスとかも乗せるように、心がけているんです。それでレコーディングに呼んでいただけることもあるんですが、自分にはあったやり方なんだと思います。

WI 作品感が、自分のイメージ通りですね。

 そうですね。唯一、歌が入って“ガラッっと変わる”ことはあります。アレンジも自分でやらせてもらっているとサウンドとしては変わらない。でも、歌が入ったイメージとは、100%ずれるんです。でも、それがいいとか悪いではなく、そこが面白いと思ってやっています。全てが描いていたとおりで、パッケージになったことは1度もなくって、それがやり続ける面白さだと思いました。

WI アイドルから、ダンスナンバー、バンド、バラードって多岐に渡っていますがいかがですか?

 僕自身、ジャンル分けやカテゴライズを気にしない。興味がないというと悪く聞こえますが、流行り廃りやカルチャーとしての音楽は興味がなくって、耳に入ってきたものに音楽の醍醐味や面白さを感じるタイプなので、その結果なのでありがたいと思います。意識して幅を広げたわけではなく、僕のカテゴライズというのが、幸いしているのかと思います。

WI 心がけていることはありますか?

 いつも思うのは「僕にしか書けない曲」を作るようにしています。僕が思っているアーティストが歌っている姿を僕のビジョンで描けるかどうかですね。あと、曲に『森印』みたいなものをちゃんと押しておきたい。願わくば、クレジットを見ずに、聞いた人が「あれ?」と気が付いてくれれば「嬉しい」って思います。

WI 話は戻りますが、ライブ中のトークはどのような感じですが?

 熱く語るほうではないですね(笑)。トークの最後は笑いで締めたい(笑)。オチを求めているというか。僕ウケ狙いはするんですが、空気を読み切れずにちょっとトンチンカンなことを言って「ウケない」というのが、デビューしてからずっと僕の中では気になっているところでした(大笑)。

WI 気になっていたんですね(笑)。

 でも、最近は相変わらずスベルことがあるんですが「気にしなくてもいいや」って思うと、勇気をもって口にできる。逆に遠慮せず「だって、言いたかったんですもん」っていうスタンスで開き直る。都合のいいトークです(笑)。

 

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WI 身体は鍛えていますか? 歌が優しい感じなのに、結構腕に筋肉が(笑)。

 運動はここ数年していますね。水泳をやったり、走ったりしています。走るときはダンベルをもって走っています。実はぎっくり腰をやって有酸素運動をね。身体を動かして付けた、筋肉じゃないとダメだと思って。身体の使い方からやろうと、日常的に運動をしています。

WI ダンベルを持ってですか?

 なるべく健康的な時間を選んで、外を走っています。夜だと怖いと思うので(笑)。使い方が上半身も下半身も違うので、見た目の問題を抜きにすれば、人に勧められるランニング法だと思っています。無理をしない程度で、僕は両方で8キロの重さです。意識して走らなくても、家に戻るころには、膝がわらうような状態になっていたりとか、ダンベルを支えて走るので、腕も使いますし、おススメですよ。

WI 趣味は?

 DIYが好きで、木を買って作るのが好きです。仕事用の棚を、自分の持っている機材に合わせて“ピッタリな物を作る”ことに快感があるんです。家具も背が高くなると、部屋が狭く見える。以前作ったのは、横長で壁に合わせて部屋にピッタリサイズのCDラックで、今でも部屋に置いています。

WI オシャレな感じがします。是非、拝見したいです!

 自分でいうのもなんですが、オシャレです(笑)。今度写真を送りますね。すみません。いい気になっておしゃれとか言いました(笑)。

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森大輔 ファンキー・ジャム

※後日、森さんが写真を送ってくださいました。本格的ですね。

WI DIYをするのに、おすすめなものは?

 やっぱりオイルですね。普通の木のままでもいいですが、ちょっと部屋には浮いちゃうと思うとき、染み込ませるオイルがあるんです。雑巾とかタオルにオイルを染み込ませて、木を拭くだけ。カラーバリエーションもすごくあるので、おススメですよ。

WI 物づくりの作業で没頭するとストレスを発散しますよね。

 音楽を作っているときと、木工をやっているときは、脳みその同じところを使っていると思うんです。目で見て想像しながら線をひくだけで、気分転換になるので「曲作りに詰まったら木工。そして曲作りに戻る」という感じ。リフレッシュしています。でも、早く組み上げたいと思うんですが、その気がせいた状態は、かならず失敗をする。我慢しながら作るというのが、大切なことです(大笑)。

 

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WI すっかり、予定時間を過ぎてしまいました。今年最後のライブが年末に控えています。どんなライブになりそうですか?

 そうですね。先ほど言った縁とか出会いが、1年のテーマに盛り込んでいきたいことだと思います。ライブ自体も縁だったり出会いだったり、その場限りのものじゃないですか。そういう瞬間・瞬間を大切にする気持ちをライブのテーマとして、盛り込めたらいいなと思います。

WI では、最後にメッセージをお願いします。

 だいぶ脱線したので、どういう人なんだろうと思ったらライブに来てください(笑)。ライブって「イメージしたものを結びつける場所」と考えると僕自身がこういうことを考え、どういうものが好きなのかが伝わると思います。僕も、初めて来た人や曲を知らない人でも楽しめることを、毎回気にしていることなので、楽しんでもらえると思いますので、ぜひ足を運んでください。

 

インタビューが終わり森さんから「後半、笑うことがたくさんあってよかったです。最初は堅い話だったので、心配でした」と笑顔を見せてくれましたが、インタビュー中に本当に不思議に感じた「僕は、扉全開タイプじゃない」。こんなに笑いがいっぱいで楽しいお話を伺うことができたので意外でしたが、それだけ森さんの音楽は繊細なんだと思います。是非、皆さんも「森の音楽会」に足を運んで、そのギャップを体感してみるのはいかがでしょうか?(平山正子)

公式ホームページ: http://www.funkyjam.com/artist/mori/

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【森の音楽会 第九回〜一期一会 時々一別〜】
《東京》 12月2日(金) 渋谷duo MUSIC EXCHANGE (OPEN 18:30 / START 19:00)
《福岡》 12月4日(日) ROOMS (OPEN 16:30 / START 17:00)
《大阪》 12月10日(土) MIOホール (OPEN 18:30 / START 19:00)、12月11日(日) MIOホール (OPEN 12:30/START 13:00)

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