沼とはどんな意味?SNSでよく見かける沼を解説

「沼にハマって毎日楽しい……」普通の意味で捉えると違和感を感じる文章かもしれませんが、SNS上では常識。この場合の沼とは、もちろん本当の沼地のことではありません。ハマると毎日が楽しくなる「沼」って、どういうことなのでしょうか。今回は「沼」という言葉の解説から使い方、ハマりやすい沼まで徹底解説します!

1:Twitterなどでよく見る沼とは?

最近、Twitterなどさまざまなメディアでよく見かける「沼」という言葉。「沼にハマってやばい」「沼から抜け出せない」といっても、実際には、ぬかるみに落ちたわけでも抜け出せないわけでもありません。

この場合の「沼」とは簡単にいうと「好きなもの」のこと。しかも、どっぷりハマっている状態を表しています。「●●オタク」と近い意味で使われているといえば、わかりやすいかもしれません。

好きなものにハマって抜け出せないことを、沼地に足を踏み入れて抜けなくなった状態に例えて、「抜け出せないくらい好きなもの」=「沼」というわけです。

2:上手な「沼」の使い方と表現3つ

では具体的には「沼」とはどんなものなのでしょうか。よく使われる「沼」ワードと一緒に、使い方をチェックしてみましょう。

(1)沼落ち…新しく何かを好きになったとき

これまでなら「●●が好きになった」「ハマッた」と言っていたところを、「沼」を使って言い換えるとすれば、「●●に沼落ちした」と言えばOK。深くのめり込んでいて好きで仕方がない状態を、ひと言で表現することができます。

「画像検索してたら沼落ちしちゃった」「いつの間にか沼落ちしていた」などは、ハマり初めのときによく使われるワードです。

(2)沼民…同じものにハマっている仲間

たいていの場合、何かを好きになって突き詰めていく過程で同志と出会うことになるでしょう。情報交換したり楽しみを共有したり……そんな同じ沼にハマっている仲間のことを「沼民」と呼ぶことがあります。これは、「私は●●沼民」と、ハマっていることを自称するときにも便利な言葉です。

類義語は「沼友」。読んで字の如く、同じものにハマっている友達という意味です。

(3)底なし沼…終わりがないくらい魅力が溢れていること

「底なし沼」とは、言葉だけ聞くと恐ろしいイメージがありますが、SNS上で使われる場合は、むしろ逆。「●●は底なし沼で抜けられない」とは、「好きな要素が多すぎてハマッた状態から抜けられそうにない」という嬉しい悲鳴に他ならないのです。

「底なし沼から抜けられなくて苦しい」と言う人もいますが、もちろん本気ではありません。あえてネガティブな表現を使って「抜け出したいと思っても抜けられないほど熱中している」ことを表現しているのです。

3:沼化しやすいジャンル5つ

人の好みは千差万別。趣向の数だけ沼があるといっても過言ではありませんが、中でも「この沼は深い!」といえそうなジャンルを5つご紹介します。

(1)アニメ・声優沼

日本が誇る巨大沼ジャンルといえば、やはりアニメです。アニメが沼化しやすい理由は簡単で、それはおもしろいから。日本のアニメのクオリティは言わずもがな、世界に誇る文化として多くの人を虜にしていますよね。

そして、そんなアニメに欠かせない声優さんも、一度ファンになると抜け出せない沼ジャンル。アニメにハマる→登場人物の声が好きになる→声優さんにハマる→その人が出演している他のアニメを見る、という無限ループは、まさに沼以外の何物でもありません。

(2)アイドル沼

老いも若きも性別も問わず、幅広い層がハマっている沼といえばアイドルです。女性アイドルでいえばAKB48や乃木坂46、男性アイドルであればジャニーズ、そして最近ではK-POPアイドルも奥が深く、「沼」といわれています。

最近のアイドルが沼化しやすいのは、ファンがサポートできる仕組みがあることも理由のひとつ。CDを買ったり、握手会やサイン会に参加したり。人気が出るまで支えてあげたいというファン心理が、さらに深い沼へ突き進ませるのかもしれません。

(3)舞台沼

漫画やアニメを舞台化する2.5次元系を始め、宝塚歌劇団、ミュージカルに歌舞伎などといった舞台沼も、深みにハマりやすいジャンルのひとつ。舞台が沼化しやすい理由は、なんといっても演劇を生で見るという体験がもたらす感動でしょう。

その場にいる人にしかわからない独特の高揚感、劇場の雰囲気、肌で感じる熱気……もう「一度行きたい」という思いが、二度、三度となるのは必須。そうやって何度も舞台を見に行く内に、いつの間にか沼にハマっているというわけです。

(4)筋トレ沼

筋トレ=筋肉トレーニングも、沼化しやすいカテゴリー。軽い気持ちで始めたはずが、ここもあそこもと鍛えずにはいられなくなってしまう人が続出。成果が目に見え、達成感を得やすいことがハマる要因のひとつかもしれません。

プロテインを愛飲し、トレーニンググッズを集め、自分の筋肉にうっとり見惚れるようになったら……立派な筋トレ沼の住人といっていいでしょう。

(5)アウトドア沼

高級キャンプ感が味わえる「グランピング」が大ヒット、おしゃれなグッズも目白押し、今注目の沼ジャンルが「アウトドア」です。

アウトドアも、実際に体験して楽しさに気づき、だんだんと沼落ちするというパターンが多いよう。屋外で快適に過ごすための知恵を絞ったり、全国各地でキャンプをしたりするうちに、サバイバル能力まで身に付く……一石二鳥の沼といえるかも?

4:沼にどっぷりハマると怖い理由5つ

夢中になれることがあるのは幸せ……と言いつつ、物事には必ず良い面と悪い面があります。沼にハマる生活は楽しい一方で、こんな弊害が生まれることもあるようです。

(1)金銭感覚が狂う

お金がかからないで完結する沼ならばいいのですが、その逆であることがほとんど。むしろ、沼のためにはお金を惜しまないという人のほうが多いでしょう。「自分は沼を味わい尽くすために働いている」という人も珍しくありません。イベント、グッズ、遠征費……その他もろもろ、お金がいくらあっても足りない!という状態も珍しくありません。

(2)他のものが見えなくなる

沼にハマると一直線、ずぶずぶとのめり込んで、生活全体が支配されてしまい、それ以外のことに手が付かなくなってしまうこともあるあるです。仕事と睡眠以外、すべてを沼活動に注いでしまうのです。日常生活にも支障をきたすようになったら、一度冷静になってみてもいいかも。

(3)モノが増える

沼に関するものすべてが欲しいと思うのは、ハマっている人の心理としてはよくあること。そのため、グッズをバージョン違いでそろえたり、ノベルティのために同じものをいくつも買ったりしているうちに、物が雪だるま式にモノが増えてしまうことに。置くところがないという本末転倒の状態になってしまうことも、沼あるあるです。

沼グッズを飾りたいがために広い部屋に引っ越す、倉庫を借りるなどしてさらに出費がかさむというスパイラルに陥ることも。

(4)交友関係が偏る

沼民という言葉があるように、共通の話題がある人と交流をもつのは楽しいもの。結果、沼友ばかり優先して、そうではない人たちと疎遠になってしまうことがあります。

気の合う仲間と楽しく過ごすのは悪いことではありませんが、気がついたらかつての友達がひとりもいない……という状況になっている危険性も孕んでいることも否めません。偏った考え方ばかりにならないよう、一般的な付き合いも大事にしたほうがよさそうです。

(5)沼が枯れたときの喪失感

沼が永遠に続けばいいですが、そうとは限りません。沼が枯れる=ハマる対象がなくなってしまうことはありえます。お金や労力、生活の大半を捧げていたぶん、喪失感は相当なもの。いわゆる「ロス」の状態に陥ってしまうでしょう。

気持ちが落ち込むだけで済めばいいほうで、現実のやる気や体力を奪ってしまうこともあります。沼は人生を楽しくする要素であるぶん、その喪失感と闘うのも容易なことではないのです。

5:まとめ

「どっぷり浸かっている」といえるほどに、夢中になれるものがあるというのは、幸せなことですよね。仕事や家事とは別の張り合いが生まれることで、きっと毎日が楽しく、幸せでいられます。

そして、沼との出会いも一期一会。もし、ピンとくるものがあるなら、足を踏み入れてみてはどうでしょう。もしかするとズブズブにはまった沼から見た景色が、人生をより明るくしてくれるかもしれません。

初出:MENJOY ライター:MENJOY編集部

松田優
2017年よりライター・ディレクターとして活動を開始。2019年に『ドミノ倒れ』『かぼちゃの馬車のクレームブリュレ』を同時刊行して小説家デビュー。小説家・ライターとして小説やキャッチコピー、コラム記事など幅広い執筆を行いつつ、ライターチーム『WritingWrite』のリーダー兼ディレクターとしても活動。日本ペンクラブ会員。