子なし夫婦は幸せ?当事者のリアルな声や老後の備えを紹介

家族は夫婦プラス子ども、という考えはまだまだ根強く、子がいない夫婦に対して、いろいろ風当たりが強いという現状があります。でも、実際は夫婦で子どもを作らないという選択をしていたり、結果的に子どもをもたない夫婦になったけれど、幸せな毎日を送っている夫婦もたくさんいます。そこで今回は、令和時代の子なし夫婦の実態をご紹介します。

1:子どものいない夫婦の実態は?

(1)子どものいない夫婦の割合

結婚をしたら子どもを作るのが当然のように考える人もいまだに多いですが、最近では子どもを作らないという選択をする夫婦も増えています。 実際、子どものいない夫婦の割合はどのくらいなのでしょうか。 平成30年の「国民生活基礎調査の概況」(厚生労働省)によれば、全国の世帯総数は5,099万1千世帯。そのうち、「夫婦のみ」の世帯は24.1%。単純計算すると、10組に2~3組が子なし夫婦となります。 ただしこの数値は子供が成長して世帯が別となっている場合を含んでいるので、実際にはもう少し少ないと考えるといいでしょう。

(2)子どものいない夫婦の離婚率

平成29年人口動態統計の「夫妻が親権を行わなければならない子の数別にみた年次別離婚件数及び百分率」によると、子どものいない夫婦、子のいる夫婦の2017年の離婚件数は、 子どもなし・・・88,865件 子どもあり・・・123,397件 となっており、子どもありのほうが数が多いです。ただし、子どものいない夫婦のほうが全体としての圧倒的に数が少ないことを加味すると、子どものいない夫婦のほうが離婚率が高いといえそうです。

2:生きがいや仲良しの秘訣は?子どものいない夫婦に聞いた結婚生活の実態5つ

(1)仕事と猫中心の生活

「私たち夫婦の場合は、私の持病のせいで妊娠・出産のリスクが高いと医師から説明をうけました。夫婦で話し合った結果、子どもはもたないという選択をしたんです。お互いに仕事が大好きなので、思う存分仕事ができるのは良いですよ。 あとは、猫を飼っていて、そのお世話をするだけでもけっこう大変なので、共働きをしながらに子育てはとても大変だったろうなと想像し、私たちにとってはこれでよかったのだと思っています」(Aさん・38歳女性)

(2)経済的にラクなのがいちばんのメリット

「40歳ギリギリで結婚したというのもあり、子どもはできなくても良いとお互いに思っています。できたらできたで嬉しいですけど、子どもは授かりものですし、自分には縁がなかったと思えるので、いないことをマイナスに捉えることもありません。 自分は両親を亡くしているので、孫の顔を見せなきゃというプレッシャーもないですし。それに稼いだお金はすべて趣味につぎ込めるのは幸せですね」(Yさん・42歳男性)

(3)子どもがいないからこそラブラブでいられる

「子どもは欲しかったけれどできなかったので、今は夫婦ふたりでどのくらい楽しいことができるかを毎日考えてます。夫とは結婚してからラブラブ状態が続いていて、まったく不満はありません。もしも子どもがいたら、子育てのことでぶつかって夫婦喧嘩とかもあったのかもとか考えますが、私たち、本当にケンカにならないんですよ。 あと、ずっとふたりでいるからこそ、別れたらひとりになるって実感できていて、そのお陰で相手に対する配慮も忘れずにできるのかも」(Yさん・40歳女性)

(4)夫婦だけだからこそ移住できた

「僕たち夫婦はどちらも子どもがあまり得意ではなくて。作ろうかと考えたことはありましたが、いなくても良いという結論になりました。 結婚後しばらくして、僕が仕事を抱えすぎて心の調子を壊して失業。それを機に、妻から田舎でのんびり暮らさないかと誘われて、今は移住して農業を楽しんでいます。農業をしていると、野菜が自分の子どもみたいに感じられますよ。 子どもがいたら、教育や進学などのことも考えてしまって、移住せずに無理して頑張ってたのではないかと思うので、その点でいえば、よかったと思えます」(Sさん・45歳男性)

(5)今を楽しむ

「もともと悲観的な性格なので、将来のことを考えすぎると暗い気持ちになっちゃうんですよ。周りの夫婦に子どもが連続してできたり、親からプレッシャーがあったときは最悪でしたね。でも、今は夫と何度も話し合って、ふたりで一緒にいて楽しければそれ以外は考えても仕方がないというところに落ち着きました。 人生なんてどうなるかわからないし、明日死んじゃうかもしれない。だったら、今楽しいことを全力でやったほうが勝ちじゃないですか」(Fさん・39歳女性)

3:老後が悲惨に?子どものいない夫婦が今のうちから準備しておくこと5つ

(1)老後の資金問題

子どもがいるからといって安心というわけではありませんが、子なし夫婦の場合、仕事ができなくなってからは、お金がなければ生活が立ち行かなることは確実です。 何といってもまずは、老後の資金を用意する必要があります。 年金で足りない老後の資金は、ひとり2,000万円とも3,000万円ともいわれていますが、人によって必要な金額は変わります。例えば、住む場所が賃貸なのか持ち家なのか、都会に住むのか田舎に住むのか、どのくらいの生活費で毎月暮らせるのか、などなど。 まず、自分が最低限生活するのに1か月どれくらい必要なのかを計算して、収入がなくなってから、平均寿命まで生きるとして、必要なお金を計算してみましょう。そして、どうすればその金額を貯められるのかを考えましょう。

(2)家をどうするのか問題

ひと昔前までは、マイホームを買うのがひとつの目標のように言われていましたが、今は一生賃貸でと考える人も少なくありません。 30年賃貸で暮らすのと、購入して30年住むのでは、かかる費用はほぼ同じとされています。しかし、購入した場合は、それ以降、修繕費や維持費がかかります。一方、賃貸の場合は、立ち退きがあったり、それ以降借りられなくなるのではという不安がつきまとうでしょう。 どちらにも良い面・悪い面はあるので、自分たちにとってどちらがメリットが大きいかで選ぶしかないのではないでしょうか。

(3)相続問題

自分が死んでからの相続の問題も避けては通れないでしょう。配偶者がいる場合は、まず配偶者に相続権が渡りますが、配偶者に先立たれている場合で子どもがいないとなると、血縁として親、兄弟姉妹、姪や甥に相続権が移ります。 相続をさせたくないという人がいるなどあれば、しっかりと専門家に相談して遺言状を作成しておく必要があるでしょう。

(4)老々介護問題

年を取った夫婦がお互いの介護をすることを老々介護と言います。子どもがいない夫婦の場合、どちらかに介護が必要になったときは、老々介護になってしまいます。 これを避けるため、または無理をしないためにも、介護が必要になった場合は老人ホームに入居するなどの選択肢を持っておいたほうが良いでしょう。 これも結局お金の話になってきます。入りたい老人ホームがどのくらいの金額必要なのか、調べておかなければ資金の用意もできません。

(5)精神的な問題

最後は精神的な問題です。歳を取ってくると、「孫が生きがい」という人も多いですが、小さい生命の成長はそれだけで喜びを生み出します。子どもがいなければ、基本的には孫もいないので、そういった楽しみはないというのが大前提に。そもそも子どもが苦手という人でも、年を取ると考え方がまた変わってくるということもありえるのです。 その寂しさをどう埋めるのかも考えておく必要があるでしょう。

4:子どもがいない人生もいる人生もそれぞれ!

結婚をすると、周りからは「子どもはまだなの?」と言われたり、出産をした友達からは「子どもは良いよ。早く産んだほうが良いよ」などと言われたり……。 まだまだ世間では結婚して幸せになる=子どもを作るという感覚が根強いもの。ですが、女性の社会進出も進み、老後になっても子どもに自分の世話をさせたくないという考え方の人も増えてきました。 結婚して子どもを作るという幸せはもちろんあるでしょうが、結婚しても子どもを作らないという幸せも、もちろんあるのです。大切なのは夫婦でしっかり話し合って、お互いに納得のいく人生を送ることではないでしょうか。 【参考】 平成30年 国民生活基礎調査の概況 – 厚生労働省 夫妻が親権を行わなければならない子の数別にみた年次別離婚件数及び百分率 - 厚生労働省 「あんずとくるみと夫と私++晩」 「クリリンのポケットいっぱいの幸せ」 「夫婦ふたりのなごやか暮らし」

初出:MENJOY ライター:MENJOY編集部

大山奏
鳥取県出身。大学へ行くため上京し、心理学を専攻。卒業後も脳科学や心理学に興味があり、独学で勉強。運動も好きで、中学生の頃には水泳で県1位に。現在はランニングと筋トレを中心に運動している。 整体師。カラーセラピスト。アロマテラピーインストラクター。癒し系と、運動系記事分野で多数の記事を連載中。『Menjoy!』ではインタビューを中心に業界人の知る男女関係について執筆します。